伝染する結膜炎でかかる眼科2012/12/14 00:45

アデノウイルスによる「流行性角結膜炎」いわゆる「流行り目」が、あちこちで流行っているようです。
今年の症状はきついとも言います。

初期のうちに、ステロイド点眼を、重複感染を防ぐためにそこそこの抗生剤点眼と一緒に出す。このステロイド点眼ですが、どこでも一緒というわけではない。

病院にこられると、そんなもんを院内で流行らされてはたまらんので、点眼をだして、治るまでそれしてろと、予約もとらずに追い返すのがふつうです。
ところが、その場合、あとあと診ないことが前提となるので、強いステロイドをだすのがどうしてもためらわれる。フルメトロン程度になる。
初期に出すステロイド点眼がリンデロンみたく強いほうが、抑え込める印象がある。弱いステロイドじゃ、結局こじらす率があがってしまう。

開業医レベルであれば、受付した時点で医師に情報が伝わるから、手持ちスリットでも使って状況をさっさとみて点眼だして帰す事が可能。
学校や職場を休む人もいるので、大丈夫サインも出さねばならない。リンデロン出して、1週間後にまた来い大丈夫になったら言ってやる、ということになる。
受付から診察室までたくさんのステップがあって、病弱者のいっぱいいる病院ではそうはならない。どこで誰にうつすかわからないから、どうしても、いつか治る、治るまで来るな、になってしまう。その上で弱いステロイド出すんだから、こじらせにいってるようなものだ。

内科の先生には、どう診てもアデノなのに、わざわざ指定して病院にかからせる方もおられる。あてにされるのはふつうにありがたいが、ちょっと困る。
ただ、開業医の先生にも、弱いステロイドでこじらせたり、頻回に受診させて伝染リスクを上げる向きがある。心配だからそうするのでしょうが、よく考えて欲しいと思う。

ちなみに、私は、角膜病変が出たらさっさと抗生剤とステロイドの軟膏を出して眼帯を指示、症状がきつくなってきたらプレドニン3錠程度を3日だす、というレシピが好きです。

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