誰のための働き方改革か2024/07/05 11:53


働き方改革というのは、お仕事の非属人性を高める、つまり働く側にとっては実は、「自分を替えのきく人間にする」ということですね。

自分にしかできないことがあるということで職場での地位を確固たるものにしてきたむかしの「ずっとそこにいるベテランおっさん」「どうしたらいいかまず話を通さないといけないお局」の知恵とは明らかに相反する。
それがいいか悪いかはともかく、レベルの差こそあれそういうありかたを利用してきた人も多いでしょう。
「自分の仕事」と思うことが原動力になってきた人もいるだろう。

個人の熟練度を犠牲にしても、なるべく多くの被雇用者を取り換えのきく部品にこうもあからさまにしてしまおうというのは、明らかに職場の安定のための改革なので、被雇用者側が歓迎するべきかというと、びみょーなところの筈。

一般的にこれが当たり前になったところで、私生活を犠牲にした個人の熟練度を競争力にする組織がどんと現れてもおかしくないと思う。

もともと高い属人性がいらない仕事が多いからほとんど大丈夫なのは前提ですが、「働き方改革」においての、属人性高い熟練度いる仕事の扱いがどうも曖昧なので気になる。

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