かかりつけ医機能報告制度 近し ― 2025/03/12 23:55
かかりつけ医機能報告制度というのが4月からはじまるという。
国としては国民みなに、健康の責任者としてかかりつけ医を貼り付けたいわけで、本来はなんもできんでもゲートキーパーできる総合医的なもんを想定してたんですが、そんなもんそんなにいないしなりたがる人もいない。
そこで、現状でとにかく誰かを貼り付ける、そいつがどういう状況下とりあえず報告させて、国の求めるレベルに達しているか確認するぞ、そのうち、そのレベルじゃなきゃ認めないぞ、という感じです。
対応可能な疾患40のうちから選び、この制度に関する研修を受ける。
加えて、その施設での以下の状況について「報告」するのね。 報告内容は、研修修了者等の数、オンライン資格確認・電カル・電子処方箋の有無、全国医療情報プラットフォームの参加など。
そのうえで、診療時間外にも患者やカルテとつながれる体制、病院との連携(入退院支援)、在宅医療の提供、介護との連携、地域医療との連携についてさらに「報告」するという仕組みです。
はじめは「できてないけど予定」でも構わないというところからはじめて、そのうち、できなきゃすまなくなる。具体的手続きはまだ不明。
事務処理ってぜんぶコストやねんけど、役所はDXをいいことにぜんぶこっちに放り込んできた。
日本の開業医はほとんどが専門医開業、入口の個別疾患診れるっても、そこまで面倒みられんところのほうが多い。
どんな優遇があるかも不明。でなきゃ苦労するばかり。
でも、加算とかの優遇を付けるならおそろしくややこしいことになるな。フリーアクセスなんだから、かかりつけ医に行かない方が安くなるぞw
電カル必須なんですが30年の導入目標にあわせてクラウド型電カルが開発されつつあるとかききます。各科のフロントに合わせたカスタマイズも必要でたぶん義務化はもっと先でしょう。
それにしても、そこまでやってられないし、収入も減ったしそんなもんにもう出す金もないしで導入できず廃業する開業医はどかんと出るでしょう。特に田舎の高齢の先生とか。
その受け皿として、往診の16キロ縛りは外せという話ももう提言チームから出てるんでかかりつけ医は遠方でも可、遠隔診療の枠を広げるのもその流れですね。
再編で市町村もでかくなり自治体の責任でおく施設も減った。医師過疎地域は公費で整備された道路を使って遠くても中核病院に行けということになるんでしょうが、中核病院にかかりつけプライマリ部門を作らないとどうしようもないことになりそうな。
それで総合医をどんどん拡張し、市街地でもどこでもゲートキーパーにしていこうというのが厚労省の絵に描いた餅かと思ってますがどうなるか。
保険医療にへばりついて厚労省のいいなりになる医者しかいないのがこの構想の成立する前提なんですが、あほらしくって直美はむしろ当たり前でしょ。
体制をかえたいのはわかるけど、たぶん医者たちは厚労省の思ったようには動かない。gdgdになってまたやり直しになるんだろう。
by 稲亀石 [医療] [社会] [コメント(0)|トラックバック(0)]
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