最近読んだコミック2025/04/20 19:04

最近、たまにいくラウンジの女子(昼職あり)がけっこうアニメコミック大好きらしくて面白かったものを教えてくれる。
好みとしていまいちなもんもあるけど、知ることもなかったようなもんを教えてくれるからありがたくはある。

ドライアイと難聴で、動画を見続けるのも活字本を読み続けるのもちょっとしんどいというダメダメな状況なんでコミックはありがたい。活字にはじわっと戻りつつあるけれど。

教えてもらって気に入ったのは「レッツゴー怪奇組」「あくまでクジャクの話です」かな。若いコの読むもんは主人公も若いわ(偏見
どうでもいいけど、むかし赤名リカの真似して爆死した女子はそんなにおったんやろかと、クジャクの観察学習の回で思った。どうみても元ネタのひとつはあれでしょう。

ほか、ちゃんと定期購読してるのは「ひとりでしにたい」「新九郎奔る!」「らーめん再遊記」「使い魔サンマイと白の魔導師」。ぜんぶ紙の雑誌と単行本を買い、ものによってはデジで買って、jpgにしてコミックビューワで読む。
それなりに気にしてるもんはいくらでもありますが、現状のマストはその程度です。

なんとなく読んだ「しあわせは食べて寝て待て」は、NHKのほうがどうかは知らんけど、蘊蓄人情系かと思ったらリタイヤ系でもあり、極端な自然派やスピな方にいきそうで危ないと(失礼)思いつつ、こうやってコミックは進化するんやなと。割と好きですがそれをいうのは恥ずかしいような
「あおのたつき」はバトルものになるかとひやひやしたが回避されてめでたい
「特別のEGOIST」はもう続かんのやろかねえ、、、まあ、かなりの無理は感じたが


島耕作の「デマ」と謝罪2024/10/22 10:08

シマコーで、辺野古反対派もそのカウンターも金でデモなど雇っているとおばちゃんが言った場面が問題になって、謝罪に至ったという件


漫画「島耕作」作者の弘兼憲史氏ら謝罪「伝聞だった」沖縄の米軍基地建設への抗議活動を巡る表現  10/21(月) 19:27 日刊スポーツ
「講談社の漫画誌「モーニング」の17日発売号に掲載された「社外取締役 島耕作」の中に、不適切な表現があったとして21日、作者の弘兼憲史氏(77)と同誌編集部が公式サイトで謝罪した。沖縄の米軍基地建設への抗議活動を巡る表現に、地元住民とみられる女性が「アルバイトでやっている人がたくさんいますよ」とのセリフがあり、同サイトは「当事者からは確認の取れていない伝聞だった」として、単行本掲載時には内容を修正することも発表した。」




ちょっと前から、辺野古じゃないデモで、アルバイトで雇われたと領収書付きでSNS上で暴露するひとが相次いでたんで、その流れでやってしまったんだろうけど。
それでわざわざきわどいところをほんの2コマ出して、影響力を確認してみせたということなんじゃないかと疑っています。確認できたんであとはさっさと謝罪するだけ、後の話につながってないから修正も難しくはない。まあ炎上狙いじゃないかと。
邪推ですよあくまでも

弘兼さんが好きとかいうわけじゃないけど、登場人物しかも端役のおばちゃんが「デマ」を口走ったのがけしからんというのがよくわからない
フィクション上で事実じゃないことを言ったとして、単にそう思い込んでる人物がそこにいたという話でしょう、
登場人物が、ある人たちの認定する事実のみを話さなければならないとかどういう表現統制よ。

ええとこ、注記で、この人はそう思い込んでいる人という表現で作者の心情がそうというわけではないという程度のもんで、それでもなんでもやりだしたらやりすぎとは思う。

そもそも島耕作自身の行動の特に女性関係の出鱈目さは社会的に褒められたもんじゃない、そういう「お話」でしょ。聖人君子じゃないんで、登場人物たちのいってることもやってることもなんだかだから面白がって読んでるものを、いきなり政治的見解が違う記載があらわれたから叩くのはなんだか

人気作家と言える人だからそれを叩ける口実ができてうれしいんだろう。
気に入らんかったら読まんかったらいいと思う。
もっと狂った設定や描写のお話はいくらでもある


キングダム読み切れず2024/09/06 10:02

キングダムは読んでなかった
映画版の宣伝で筋肉たっぷりの男(大沢たかお演じる)が、にやにや笑って腕組んでるビジュアルが目に残って、キングダム読者女子にきいたら、
「映画はみてないけどそういうのは王騎と思う」
と即答された。
あまりに長い(いま72巻)のですが、一気に読んだ読まなかったのを後悔したとか語るので読み始めてみた。

いやまあ面白いんですよ。
なんか、ずっとこってりクライマックスが続く感じで、連載として雑誌の中にちょっとづつあるならいい。この濃度をまとめて読むのはおっさんにはしんどいのよ。
14巻ぐらいでアゴ出した。まだ50巻以上あるw

なんぼなんでもこんだけの軍勢いっぱいひしめいて食い物便所はどうなってるんやと要らんこと考えるし、あまり読む資質ないのかね私。

たくさん殺し過ぎやろうとも思うけどそこは中国なのでヨシ(よくない


「新九郎奔る!」「アンナ・コムネナ」雑な感想2024/04/13 10:25

全くの創作よりある程度史実に基づいたお話のほうが読みやすいことが多くなってきた。人間の行動にしてもその周囲の状況にしても「それはせんやろ」「それはないやろ」ということが、完全な創作に比べて少ないせいで、まあ受け容れるキャパが狭くなっているのだろうと思う。

だから、歴史ものでも最近は司馬遼太郎とかあまり読み返す気にならない。内面描写が不自然なことが鼻についてきたせいでもあり、史実を、たぶんわかったうえで、都合のいいところだけ選択したりことによるとつくってしまったりしてきたのがわかってしまったせいでもある。

というわけで、最近はコミックですが、「新九郎奔る」「アンナ・コムネナ」がわりと気に入ってる。以下ちょっとネタバレします。

読みながら思うのは、正統かつまともな裁定者のいない下での実力主義とか成果主義の放置とかは状況をめちゃくちゃにするだけやなあということで、閉じた集団の中でそれがあればその集団そのものの力は落ちると、自分のいた医局のこともふりかえれば思うのであって。
きょうだいで力を競えば親が死ねば殺し合いになるのはリア王を引くまでもない。

室町時代のぐちゃぐちゃはたいがい家督争いから起こるのだし、それを多分教訓にシステムを作った徳川が安定したのは、なにがあっても長子優先にしたからというのも一つはあるのではないかと思う。

それを思えば、「アンナ・コムネナ」の主人公アンナは、怒りはわかるが、やってることは父帝が衰えたあとでは内紛でしかないわけで、集団としての力を考えるならヨハネスが正しい。

次期皇帝の妃になるはずの皇帝の娘だったが結婚相手がこけた、というアンナはそれでもあきらめない。
ですが、弟が皇帝となる正統性を制度上はじめから持っているのね。
性差のために最初の権力争いに敗れたのが前提としてあるので、そこから次期皇帝の自覚ある弟を相手にさらに手を変え品を変えぐいぐい権力争いを続ければ、そりゃなりふり構わないのがこの手の戦いなんで、優位な相手に性差構造温存のままに踏み潰されても当然の帰結。
ヨハネスにとっては姉は簒奪者なんで、これはただの権力闘争です。べつにどっちが悪いとかいう気はないです念のため。

「性差をひっくり返す」「権力争いに勝つ」を、おおっぴらに「筋を通して」両方やろうとしたのが敗因としかいいようがない。
ヨハネスが女性を狭い箱に押し込む方向にどんどんいったのも、姉がぐいぐい押してくる反作用でしょう。
体制内の「敵」を放置はできない。弟のサポートに徹すれば女性の立場は守られたかもしれないという意味のない「もしも」を考えてしまう。
自業自得とはいわないけど、「正しければ相手が従う」なんてことないので、そこを貫こうとしたのは政治力のなさです。育ちや立場上それは仕方のないことなのですが。ニケ太郎は大変やなあとも。

アンナ寄りのこのコミックを読んですらそう思います。
絵はほんとうにきれいなんですけどねえ。

1985年のPC2024/04/12 09:38

ビッグコミックと名をつけた小学館のコミック雑誌の中では、最近は「ビッグコミック」本誌が「スピリッツ」「オリジナル」より読みやすいものが多い。
この系列は高年齢向けと思うが(紙の週刊誌なんていまどきどれもそうか)、細野不二彦の「バブル・サムライ」はけっこう楽しく読んでいる。

その「バブル・サムライ」では、登場人物のひとりが常務だか専務だかの「秘書のパソコンのスケジュール表を」みて、という展開が最近あったのですが、このお話、1985年の話のはずなのですね。




さて、1985年に商社で秘書が「パソコン」で専務のスケジュール管理するとかまでいってたやろか、、

ほか、「セキュリティの概念」なんておおよそあの時代の人間の発言ではないなあ。
村上春樹の「世界の終わりとハードボイルドワンダーランド」がこのころの新作としてネタになってるので85年。
こういう細部が気になって楽しめなくなるのが悪い癖、マイゴジもそれでノり切れず。
話自体は面白いんだよ念のため。

ちなみにこの作者が80年代初めに連載していた「どっきりドクター」は当時結構好きで、大学入ってすぐあたりに読んでたが作者大学卒業のため連載終了という表記が雑誌にあって残念だった覚えがある、つまりほぼ同世代のはず。
なにがいいたいかというと、マイゴジみたくみてもいない時代を想像で描いてるんじゃなく、実際の80年代に成人していた、実体験していた人が描くんだからこういう考証のずれは勿体ない。ここで書いても意味ないけど。

それにしてもあの頃はPC関係が年々目まぐるしくかわったなあ、、その起爆が翌1986年のNEC PC-9800VXだったように思う。
秘書がPCで上司のスケ管するなんてその後5年以上先じゃないですか。

そのほか、、、このお話では、秘書子がボスのスケジュールをスパイして小型カメラでぱちぱち撮るけどこれもスマホの感覚で、このころならフィルムをDPEに出すんだろうそんなかったるいことするかな。このころのいわゆるバカチョンカメラでしょう。一眼レフでもなければ接写の結果なんてなかなか確実ではないし。まーオリンパスXAくらいならなんとかなるかもしれんけど。
コピー機はオフィスごとに置く程度に普及しつつあったから、ボス用コピー機が秘書のそばにあってもおかしくない。
でも、それを使うんじゃ、窓の外むかいのビルからボスがそのカメラ撮影をにやにや眺めるという劇的w演出が成立しないのでそれはおいとく。

映画の感想 「若おかみは小学生」「カメラを止めるな!」2018/10/13 09:01

評判いいようなので気になって見に行った。
どちらも、いろんな制約の中でやってるんやろうなと思わせるものがありましたが、よくできていて、楽しめました。(偉そう)

若おかみは小学生
原作もテレビアニメも知らんので念のため。
つらい思いをしながらどんどん乗り越えるあたりがこの映画の良さではありますが、つらさを越えさせる仕組みが、タイミングといいいろいろ都合よすぎる。でも、それぞれの部分を作りこめばこの上映時間では済まんしなあ、、、まあテレビでしっかりやったのだろう。
絵作りにはなにも申しません。舞い散る花が、これでもかという感じになってますが。
小学生にいろいろ求めすぎやでという感想が今のところ一番大きい。
こんなにいい子にさせてあとあと人格ゆがまんかなあ、と思う私の根性がゆがんどるんでしょうなあ。子供をうまいこといっておだてて木に登らせてるようにみえる。

ばあさんにしてもライバル旅館にしても、お客様は神様哲学がいきすぎで、なんだかと思ったが、原作は15年前で、サービス業だから、ありかね。さぞかし高価いお宿なんだろう
公的医療でもこれを求めるモンスターがたまにいることをついつい思い出して胸糞になったが、私がいらんことに感情移入しただけです、これは。

素人な話ですみませんが、 「ハーモニー 高屋法子」とあって、GunBuster でもいてはったよなあ、あれももう30年近く前だから長いねえ、と思って調べたら、エヴァとかジブリとかでも仕事してられる、樋口真嗣監督の相方さまであった。今まで知らなんだ。

カメラを止めるな!
冒頭の劇中劇(になるのか)、わざとにしても、非常にむかしの素人自主製作映画のにおいが強く、いつまで続くのか心配になったが、失礼いたしました
最後の最後に、ほんまのメイキングもちらっと見せるあたりは、いい感じ。
妻役まではまだしも、娘役の暴走までもってきて、軽い親馬鹿ぶりとセットにするのは、説明しすぎでわざとらしいと思いましたが、仕方ない、かな、別のまとめ方はたぶんもっと手がかかる。

劇中劇部分の画面があまり揺れるんで、見ていて酔いそうになって、その後もあまりリカバーできず、帰って寝込んだ
これは「オンザミルキーロード」のドローン画面で気持ち悪くなって以来。
あと、最近耳も悪いので滑舌の悪いいまの日本映画はしんどい、字幕が欲しい。
歳食うと映画みてもこうか

感想と考察w 「けものフレンズ」2017/04/12 13:02

ネタバレしますよ。

CGがひどいが、慣れます。そして、ちゃんとしたアニメでやってるところが想像できなくなる。後にいくほど動きが止まってセルっぽくなるように思う。
設定のほうは相当作りこまれています。終始いろいろ、特にどうでもいいような小物まで整合性とれてるのも、CGなのでやりなおしがセルより容易だからじゃないのかな。事前設定を甘く見すぎかw

ヒト化された動物たちは、種に応じた個性を与えられつつ「かわいい少女」に特化している。みんな仲良し、ふだんやってることは全部たーのしー「ごっこ」で、致命的なこともおこらない。思わせぶりな例外を除いて、基本的には悩みも葛藤もない。自己犠牲もほとんどためらわない。総攻撃は、感動的ですらある。
いっぽう、まじめに設定するなら、退去にせよ滅亡にせよ、この世界から人間が去る理由があるはずで、いろいろコワそうな素材が適度に撒き散らされてる。それなりにシリアスそうなネタが積み上げられていくので、みていたらそれなりにはまってしまう。

つまり、ぬるいやりとりにひたるか、世界について深読みするかしか、見る側はすることがない

しかしなんで、かばんちゃんは、体毛にもどらんのか。根本設定に属するところはもうちょっと分かりやすいほうが有難いのですが、ラスト近くに来る、悟空の毛からできた分身が居場所もとめてうろつくような座りの悪さ。余韻?w
「けもの」は「けだもの」で、毛の生えた生き物を指す。だからここに鳥や爬虫類を入れるのは本来は違うはずで、むしろ、「毛そのもの」から再生されたヒトが「フレンズ化」したという、かばんちゃんのほうが近しい。
「けものフレンズ」という題名が、かばんちゃんは何者かという謎の回答そのものだった、という誰でもしそうな考察も、しておきます。「毛者」やもんな。

ここからあと、世界はどうなっていてかばんちゃんはどうなっていくのか。
たぶん先に行くほどお気楽にすまなくなっていきそうだが、そこをどこまでお気楽に仕上げるかが、あるかもしれない第2期の課題かもね(適当)。
このまま放りっぱなしというのも、じゅうぶんありでしょう。商品として考えると、考察班がもりあがって大成功に至ったので、それを再現してこれ以上のコストパフォをもたらすのは、なかなかむつかしいのでは。

はじめのとっつきにくさを超えたら、あとは最後までひとにやさしくて、ひたってしまう。ドラッグみたいな感じです。

少女たちだけの放課後」に感情移入できん向きからは拒否反応出るでしょうな。無害だし、基本的には退屈です。それがいいのですけど。不思議の国のアリス、も、そのように形容する向きがある。
ゆっくり終わりつつある、放棄された楽園自分探しする主人公のわかりやすい成長物語。文明の痕跡をめぐる、3人組のロードムービー各種少女アニメの設定を総集編的に引用。芸を見せまくる声優陣
ニミズム的世界観日本ならではの、理屈好き大きなおともだち向けアニメの、現状における極北と思う。
まあ、そう深読みさせてくれるということですがw

感想 映画「この世界の片隅に」2017/03/23 23:30

機内でみたもので、映画を見たと胸張れないですが書く。ネタバレします。

英語題は In this corner of the world. らしい。世界のこの片隅に、やね。

戦中もの広島ネタで、すみませんが今更感があって、素材としてはなんだかです。
ほとんどなかったけど街中シーンでもっと群衆が動いたらいいのにとは思った。お金かかるからなあ。
これは個人的な好みなので先に書く。

冒頭、キリスト教会音楽に続いて、作品世界よりずっと後年のフォーククルセイダーズの「悲しくてやりきれない」をうたう能年玲奈、のんの声がかすれて流れる。この声が通奏低音のようにずっと頭に残る。
まずは主人公の声を演じる、能年玲奈が本当によかった。この人は方言ものがええんやろうか。

本編の抑えた感じの色のなかで、主人公すずが、はじめに同級生のために描く水彩の海があざやかに動き、彼女の絵は状況とともに線画のようになっていく、ついに右手は失われ、でも、失われた右手は、その後も画面の中で絵を描き続ける。丁寧な作画で、アニメ作家性のつよいものではなく、職人技に徹しています。アニメでしかできないことをアニメでちゃんとやっているのがよいです

原作が強い
でてくるのは「逝きし世の面影」にあらわれるような、枠組みの中に生きることをよしとするひとびと。流れに流されるわけではなく、そういう生き方なわけです。宮崎の「風立ちぬ」の主要登場人物たちの対極。
自覚的に、その生き方でいいのかと自分らも思ってるようで、夫が、かって想いあっていたかもしれないその同級生と一夜を過ごさせてやろうという余計なお世話までついてくる。
つまり、みんな、いい人なのですな。
その枠組みにいてもいいのかわからなくなったときに、枠組みに忠実な夫の言葉より、枠組みからちょっと逸脱する力のあるもとモガ小姑の言葉の方が重いのは仕方ない。

あくまでも、コミックのすぐれたアニメ化であって、とことんを追求したトップクオリティアニメではないけれど、いろんなものが補い合って、よい映画になった。ほんわかしているが、よかったと手放しにいうには、ちょっときつくてつらい。

終わり近く、孤児のシーンだけ違和感あった。
それまではすずの視点でゆっくり時間が経過していたのに、子供がいきなり原爆の下でわざとらしく右手に受傷したおそらく母親に死なれて、コマおとしで死体にハエがたかり、そこから、ころがした海苔巻き(?)に寄ってくる描写までは、時間のリズムが違いすぎる。
このシークエンスを入れたいのはわかります。原爆下というのが日本以外ではわかるかな。
場面としては原作どおりなんでしょうが、コミックは自分のペースで読めるがアニメは時間が一方的に流れる。リズムが違うのがそのままきてしまう
難しいですね、ここは。こういうコマ落としが、すずと関係のないところであと2か所くらいあったら馴染めたと思う。
孤児になった経緯はなしにして、弁当食うふたりのところに孤児がただ暗闇からでてくるのでもええようには思いました。
でもまあ、違和感がないからいいとは限らないし。

すべての登場人物がいとおしい。
悲しくてやりきれないので原作を読む気にならないw ネタがネタだけに聖地巡礼はせんやろなあ。
クラウドファンディングで最後に名前のでる快感を覚えた人が、これで増えたらいいと思います。

再会の映画と、アニメ「君の名は。」2016/10/09 15:24

再会、というのは映画でも重要なモチーフです。

めまい」そっくりな女性と思ったら本人で、殺人の謎解きの挙句また失う。
雨月物語」死んだ妻に一夜だけ出会う。  田中絹代はもうこのときおばさんですが、再会からラストまではすごいです。
黒い瞳」一度は追った女性のもとに再びいけなかった男が、落魄してのち知り合った男。その妻が、どうやらその女性らしい、顔を合わせることになるであろう前に映画は終わる。
天井桟敷の人々」クラウンのパントマイム役者が、5年想い続けた女性と一夜だけ過ごす。謝肉祭の朝、追う男を、クラウン仮装の大騒ぎが阻む。

再会のモチーフをもちいた映画に一時はまっていた私を、再会映画ファンと呼んでくださいw

一度は愛し合った男女を、どう再会させるか、ストーリーを考える人たちは苦労してきたらしい。
昭和28年の「君の名は」については、再会なかなかしないのが見せ場と星新一が書いてたような。amazonではプライム無料ビデオじゃないのであらすじだけみると、再会した後それぞれの相手が入り乱れて gdgd なようでして、アニメとは主点が違う。あたりまえですが。

で、アニメ「君の名は。」見まして。ネタばれします

「時空を超えて入れ替わった二人が、歴史を変え、互いを忘れながらも、求めあい続け見かけたときに気づくというのがあらすじですな。
きれいというのか、無理やりというのか。

どこもここもどっかで見たような話とシーン、いろんなアニメをはじめとするもとネタをそこそこきれいにわかりやすく再構成してつくりあげたということかな。
最後10分は「それでどこで再会さすねん」てな感じで見ていた。

どうでもいいけど、入れ替わったときに胸をもむのは「転校生」を思わせる。田舎町で友人カップルがいて、というのはもうどのアニメとかいう問題ではない定番。山の奥のクレーター、「ハウル」っぽいね。日本の風土であれが草原沼地のまま木も生えないのはないやろうとは思いますが。

アニメーターがどんだけ死んだかわかりませんが絵はきれい(強調)だし、どのシークエンスも前後15分はわかりやすくつながってるし、テンポよく気持ちのいいシーンを出してくるし、ぼーっと見ている分にはなんら不都合ない。ドラマとして取り返しのつかないことはおこらず不愉快な場面もなく、アニメ画面上の日常そのものがノスタルジーにあふれている。
食いやすいおかゆとか、レンジ食品とか、日清のリッチヌードルフカヒレ味のような作品です。

このお話は、しかし隕石が落ちてくるシーンまで、非常に設定に苦労している。
入れ替わるという不思議現象は「むかしからその神社の女子子孫におこってきたこと」で、あっさり日常化させてしまった。最後の最後に市長が避難訓練の形で非難させたらしい(新聞でそう見える)のも、代々起こってきたことを最後に思い出したから、という設定なんでしょう、ばあちゃんに押し切られたか。ご神体の本体はたぶんクレーターの隕石でしょうが、その神社の神様が、この日のために巫女を介してやってきたことなんだ、で、説明終わり。そのクレーターのへりで時間を超えて会わせるために、かはたれどきについて繰り返し解説。

逆算型の設定にがんばりすぎて、かえって違和感がありまくるのがこの釈然としない気分のもとか。

で、ご都合設定に苦労しまくって隕石落としてふたりの記憶も記録も消したあと、再会に収束するまでが、それまでの無理に必然性を重ねた展開に比べあまりにもさらっとしすぎ、というか、雑
最後はもうくだくだいわず、気持ちよく流してくださいと、意図的にそうしたんだろうかね。老人になっておたがい孫に手をひかれて再会とかいうよくあるひねり方じゃないのはよかったんだろうけどそれにしても、そこだけ素直すぎる。

壊滅状態の地元からヒロインも友人カップルも東京に出てくる、というのはまあありえる。
ですが、人口も多く交通機関も入り組みまくりの東京で、ああいう、それぞれ特にそこにいるという必然性に欠けたあっさりタイプの再会はまずありえないと思うのですが、それが「奇跡の力」か?神様そこまでアフターケアいいのか
男は建築会社系にいったようだし、女の町に復興関係で出かけて、市長の娘として地元で頑張る女と再会、とか、にしたらよかったのに 。そこですれ違うけどわからない、でもいいけど、さらにありきたりかなあ。ま、「ボクの考えたストーリー」ですね、これじゃw

再会を売る映画としては再会のカタルシスがなさすぎる、と言わざるをえんか、いや、再会を売ってないんかな、再会部分はおまけに見える
再会映画ファンとしては不満だww
けっきょく再会しない「秒速5センチメートル」より、ましってことか、すみませんがあれはあまりに辛気臭くてコミック版途中でギブしました。監督自身も反省したらしい(伝聞)。

それもこれもまあ、私にとっては感情移入の邪魔になった部分ですが、気にならない人には気にならないだろう
監督が、そこそこ納得行く形で、やりたいようにやって、売れてるんだから、そこはなにもいうところではないです。あたりまえのことですが、一筆いれておく。

ここはさすがにご都合過ぎやなあとか思ったところ。だからっていけないとは思いません、念のため。
スマホの日記は消えるのに絵や記憶はしばらくそこそこ健在。
過去の東京に出かけてお前なにとかいいつつ組紐のやりとりして、しかもそれを手首にずっとしてるのにそれが山の夕暮れシーンまで思い出されない。
前に隕石が落ちてきたんだしまた落ちるかも、って、火山じゃなし、隕石に関しては前におちてこようが、そこにまた落ちる確率は上がらんやろう。
神社から最低1キロぐらいはみんな離れてほしいもんですが、そんな時間があるようにも思えない。
口噛み酒、あの環境でカビも生えずにできるのか。

アニメの仕切り直し2016/07/30 14:20

印象でてきとーに書いてるだけなんで、ぬるくするーしてください

レガリア なるアニメが、制作仕切り直しになったそうで。

「現在放送中のアニメ「レガリア The Three Sacred Stars」が今週放送の第4話で放送を一時終了し、9月まで放送を延期することを発表しました。放送休止の理由は「意図していたクオリティと相違」。何があったんだ……?」

魔法(というのか)×王家×巨大戦闘ロボット というのは、クロスアンジェもそうでしたが、いまいち私は乗り切れんのでして、2話目の途中までしかみてません。それはともかく。

金髪碧眼の王族もともかくとして、しょっぱなから、粗暴な悪役がいかついアフリカ系人種形態というのは、ポリティカルコレクトネスとしてはどうなんやろう、とは思いました。しかも、まともにでてくるはじめてのアフリカ系人種がそれです。

つか、それで作り直しでもないんでしょうけどねえ。

背景の世界像や話の流れはいまいちわかりにくいです。
私が慣れないせいかもしれんし、見てたらだんだんわかるようにできてるんやろうとも思ってはいるのですが。

作りなおしで、王宮スタッフや悪人役の人種構成がかわるか、ちょっと注目はしてます。