ハリウッドゴジラ 見た上で2014/07/31 22:27

見てきたわけで、ネタバレします注意。






話の基本は平成ガメラ対ギャオスやんか。
しかも人類の敵とか言うわけじゃなく、敵方怪獣も放射線吸いたいだけ。
設定からしたら、じゅうぶん予想できる展開をしてくれます。

主人公の大尉君の活躍が目を引きすぎて、しかも相手はゴジラじゃないあたりが、違和感のもとですか。
なににしても、ゴジラ脇役ですわ。いなくても話作れると思う。

冒頭、ゴジラを退治しようとしてあかんかったという再現映像がどんどんでてくるのですが、実際の映画の物語の中では、原発攻めた後放射線を吸ってたのはその天敵たる敵方怪獣で、これのペアがあれこれトラブルの元なわけです。
こいつをなんとかせんとあかんというところで、なんでかゴジラがこの敵方を狩り(と芹沢博士は表現する)にくる。
そこで、こいつらをまとめて核兵器で退治しようと艦隊司令はいうのね。
渡辺謙演じる芹沢博士が反論して、水爆でもゴジラは生き残ったとか言うんだが、今回については退治する対象は敵方怪獣で、ゴジラはこの話を見る限り、人迷惑にでかいのが問題なだけで、自分から人類を襲ってないのだね。いったいなにをどうしたいのかよくわからん

敵方怪獣はムートウというらしい、顔ギャオス、地底の風景はメガロドンか。
設定上の疑問なのですが、この敵方怪獣が、放射線をエネルギー源にしてるからと原潜や原発を狙うのはともかく、人間のいるところにわざわざ出ていくのはなんで?
まあそれは怪獣だから市街地で暴れてくれないとさまにならんのだけれど、特にアメリカ、歩きやすい場所はいくらでもあるでしょう。
そもそもゴジラがこの争いにかんでくる理由は?ムートウを狩る、というのです。ガメラならもともとギャオス退治につくられたという設定があった。敵方怪獣が天敵なので繁殖するまでに殺したいということなんだろうが、野生動物はそんな動き方はしないし、どうもリアリティないなあ。

あちこちにどっかで見たような画面設定あって、それはそれで楽しかった。
呑気なホノルルのビーチは初代ゴジラの遊覧船ぽい。
ゴジラでもガメラでも電車が襲われるのは定番。ただ、高架鉄道はむしろアニメ「カウボーイビバップ」を思い出す。
ペレットに包まれた潜水艦は平成ガメラか。
放射線を栄養にするところ、新ゴジラで原子炉界隈の放射線を吸収するくだり(足元に石坂浩二演じる気の抜けたおっさん!)があったね。

市街地すぐそばの原発は、すごい景色で、こいつがどんどんつぶれていったり、津波シーンにしてもリアル津波に似すぎて、いまの日本じゃ刺激強いなあ。
富士山が見えるので伊豆かどっかなんだろうけど「ジャンジラ原発」ってなんだよw

後半、お定まりの部隊突撃。これはもうむかしからのハリウッドの「部隊攻撃もの」というべき代物でしょう。古くはキューブリック(公開当時はスタンレー-カブリックだった)の「突撃」とか、「フルメタルジャケット」とか、最近でも「世界侵略: ロサンゼルス決戦」「オールユーニードイズキル」がある。いくらでもあります。

ですが、放射線を吸うムートウにしても、それを狩るゴジラにしても、怪獣どもは人間相手にして無いんだから、接近のため空中降下する必要ないやろ。ふつうに船でいって海岸からあがっていったら何がいかんのか、、、、
わからない人、サンフランシスコのシティセンター(そもそもなんでそんなところにわざわざ巣を作る?)は、狭い半島のまんなかなので、海からすごく近いのです。
実際、その後、回収した爆弾引っ張って、あっという間にフィッシャーマンズワーフに着く。あのタイマーの残り時間設定も、無理やろとは思いますけどね。

主人公は、敵方怪獣の卵をつぶすがこれはたまたまの功名、最終的にやってることは時限原爆の輸送で、自分らでセットアップしたのに奪われてそれをまた奪いもどしにいった、サンフランシスコでそれが爆発しなくてよかった、というおち、それはまあ偉いんだけど「怪獣映画」wとしてのお話の本筋からするとこっちのおはなしに重点置かれると気がそがれるのよね。
この「市民の犠牲を防ぐ」と二言目にはいうしらじらしさは、新ゴジラ1作目での「日本には非核3原則が」という政府声明なみですな。

サンフランシスコの地理に特化したはなし。ちょっといちゃもんですが。
避難のバスですけど、なんでわざわざプレシディオの中の狭い道路を通って、ただでさえ渋滞ボトルネックの金門橋を渡ろうとするのか?
さっさと、何本も太い道ある南に行けばええのに。
しかも北に避難した子供が、母親の救出を待って、あらためてサンフランシスコ南の球場に父親といるのは早すぎないか?こういうものは動かすほどに混乱を招く。
ゴジラの体がまだシティセンター北西斜面ににころがってるのに、多数の民間人をわざわざまた、ベイブリッジまで(サンマテオ橋とかいわないことw)大回りして運ぶかな、ソーサリートの北のほうにだって土地はくさるほどあるし競技場だってあったはず、なんせカリフォルニア。

はじめにもどりますが、この話は、普通のハリウッド映画であれば、兵隊さんと敵方怪獣だけで成立するのです。その場合、敵方怪獣の弱点をどっかに作らんとあかんけど、それは設定の問題。

そういうハリウッド映画の枠組みに、何とかゴジラを押し込んだ苦労を多としたい
もとのゴジラと、日本の怪獣映画は、十分に尊重されていた。

あの巨体がうろうろする風景は、この手のものの好きな向きには涙が出るほどうれしいとは思う。
ゴジラが海に潜って去ったあとに、吼え声がして、むこうから「終(The End でもいい)」がきたらいうことなかったのかもねw

ま、いまのハリウッド文法になるべく乗ってやってるにしても、それでそんなに世界でヒットしてるってのがわからない、本当に売れてるのだろうか。

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