いった店 ビストロリストランテカレーバル居酒屋 ― 2014/07/10 22:38
「ビストロ セプト 三条室町店」
カウンタは長いし奥にテーブルもある、いかにもちゃんとした資本の、複数店舗展開ビストロ。お昼はカレーなんかも出してるし、いまふうの洋食屋というべきか。
仕切ってる40歳くらいのシェフ相当の人もその下のスタッフも手際よく、って、半端な個人店より金で人材雇える店のほうが、いる人の平均レベルは高くてもおかしくない。
デミグラソースのせたハンバーグが売りのようですが、その日のおすすめにビフカツがあったので食った。ひじょうにちゃんとしたものでした。前菜にビフカツにワインで8K弱だった。
メインのテーブルワインが丹波ワインです。
いままでいった中では「ブリーク」に雰囲気が一番似てるかな。雰囲気は大箱。
「リストランテ カデルヴィアーレ」 三条千本西入る
安売り倉庫店タカギのむかい。むかしなら高架くぐるところにあたっていたが道が平らになって店が出せるようになった場所、多店展開のトップの一軒家。建物は中に入るとちょっとプレハブぽい(ごめん。 二条駅前にセカンド店がある。
いまはポルチーニ特集らしい。
シェフはしっかりしてそう(でなきゃこうも商売広げられないよね)だが、若い接客係がびみょー、女子はすごくがんばってましたが、男子はもっと大きい声出そうよ。まあ京都だからねえ。
お値段も量も、場所柄ちょっとはお得設定かな、3人でいって、アラカルトで、シェアもして、飲んで、ひとり10Kせず腹いっぱいになった。
なかなかしっかりした内容で、いいんじゃないですか。腹減らした白系外人にうけそうに思う。ここにもミラノ風カツあったがさすがにつづけてはちょっと。
かいわいのあまりの散文ぽさと断絶感が、惜しいと思う。このへんは浪人のときよく歩いたので私自身はなつかしいですが。
「カマル」 三条東洞院 カレー
奥に長い喫茶店風。ビーフはかなり辛いがハーブっぽくはない。ラタトゥイユもあったりして、洋食惣菜を作るひとがいろいろ考えてつくったカレーレシピ、という感じ(あくまでも感じね)。創作系日式カレーというのか。
野菜系あり、ライスの量が細かく選べるあたりOLへの配慮もある。テイクアウトも可、オフィス街でのランチの選択肢として、あってもいいお店。
「イル-トバンキ」 小川三条下がる カフェバル
会話しながら飲むに気軽でいいと思うしそういう狙いの店。一人でわざわざは行かんかな。
ちょっと離れたところにあるので事前に電話はしよう。遅くまでやってる。
ワインはボトル4K程度から。
生ラテアートが売りのようですがおっさん連れにはありがたみ皆無であった。
「すず菜」 松原大宮東 居酒屋
揚げ物煮物も刺身も安くはないが、量は多いしちゃんとしてる。ひとり 4K でけっこうおなかいっぱいになった。おでんにくじらのころはない。
近所にあったら非常に嬉しいだろう。若いカップルのデートにだけは向かない。
既出で感想。
「かっぱ寿司」 先斗町です。この値段で頑張ってるとは思う。こういう「回転寿司よりちょっと高くて、内容もそれなりにまし」な店が案外少ない。世の中の「かっぱ寿司」とは系列違うんだし名前かえりゃいいのに。 「HUB京劇」 若いもんと外人多いわ。ビアホールといえ近所のアサヒスパドラとぜんぜん雰囲気違う。 「コムシェミシェル」 とてもしっかりしたランチ、この値段でええのんかいと思った。接客についてはネットになんか書く向きもあるが、値段からして割り切ったほうがいいかもしれない。京都じゃ仕方ないよ。 などなど。
いった店 カレー 洋食 蕎麦 京都 ― 2014/07/13 20:45
サブカル系コミック雑誌「アックス」(むかしのガロの後継)の最新99号のコラムの、カレー屋の特集「「カレーを愛する男達が集まった、食ってる人のカレーガイド2014」」のなかで、京都では3軒(タルカ ラトナカフェ 喫茶茶の間)がとりあげられていた。このあたり行きつけにしてる知人もいる。
「タルカ」 インド料理 「志喜」の向かい
日本人が料理してるそうなんですが、そうは思えない、なかなか容赦ない味です。バスマティ米があっていいですね。ネパール人などによる原地移植型(アックスでは「シンジケート系」と呼んでる)ではなく、日本人によるインド再現型というべきか。
私の好きなパニールはないにしても、ベジチキンマトン魚と選択肢は広い。
食べログや店の名刺には LO 22時になってますが、LO 21時半です。火曜定休なんかな、複数回閉まってたし。
「ラトナカフェ」 カレー、カフェ 山元病院の裏
町家カフェですが、まともにスパイシーなインド風カレーが出る。接客は小声で上品な年配女性。玄米もあってよろしいです。熱いチャイのカップに持ち手がないのはつらい。
土日は昼休みなしでやってるようです。
原地風味カレーカフェ店型。「 Didi 」も、タイプとしてはそうなるが、 Didi にくらべても、容赦ない側に半歩出てる。
「ガラムマサラ」も、かろうじてこの枠かな、移転してから一度しかいってなくてよく覚えてないわw。
ついでに書くが、むかし「ガラムマサラ」でみた「唐揚げ」ってのは、たぶん「タンドリーチキン」の代替品だったんだろうと最近気づいた。
ほかの類型でいうと、既出で、「ビィヤント」や「カマル」、静岡の「インド」は、創作専門店型。「Marie D」、とか、北白川から高野に移って、なくなったと聞く「くるみ」もこの枠ですかねえ、ライス量の部分だけが創作つかとんでもない系でしたが。
「cafe Mahvi」はこの枠か前の枠か、パキスタンカレーしらんもので不明。
「喫茶茶の間」 喫茶 護王神社近く
サンドイッチはたっぷりしておいしいし、ミルクティーには牛乳でコーヒーフレッシュではない。まあ、レベルは高いけどありようは昔からよくある、食事のできる喫茶店ではあります。朝は早いが、カレーは11時からで、平日メインの店なのでなかなかいけません。
「グリルデミ」 ハンバーグ 夷川室町
売りのハンバーグのメニュでいくつか選択肢はあっても、くどいデミグラソースがかかれば同じ味になる。ハンバーグ自体はよく焼いた硬めのもの。
腹はふくれるし、この値段で何を言いましょう。流行ってるがグループでもけっこう平気で分けて座らせるので、そんなに待たなくてもいいでしょう。
固形燃料で加熱しながらでてくるハンバーグ入りタンシチューはいつまでも熱くて、夏喰うものではない、取り皿必須。頼めばくれます。
ビフカツは当然ないのですが、いってみたかったので。
「ろうじな」 蕎麦 夷川寺町
先月末からの店。10割でちゃんとした蕎麦になっていて、さすがにNさんの直系ではある。季節柄か香りは弱い。熟成香はないし、色の淡いそばつゆがやたらしょっぱいのは個性か。地味だがよい酒をおいて、肴も充実している。
お店の名刺だが、営業時間がないのはまだ最終決定してないということなのかもしれんとして、寺町夷川が十字路に見える簡易地図はあきらかに間違い。
いった店 バル 中華 バー 喫茶カレー 京都 ― 2014/07/24 12:08
「イル ランポ(IL LAMPO)」 三条河原町あたり バル-ピザ
イタリアン居酒屋、ベネチア風らしい。多店舗の一軒らしい。立ち飲みとテーブル、小皿も充実、ピザもある。ひとりでも多数でも、気持ちよく喰って飲める。メイン年齢層はせいぜい40歳までやなあ。
ひとり4kでなんとかなるでしょ。おっさん的に、ぱっと喰ってさっくり飲んでさっさと去ぬ、のパターンが可能。ちゃんとしたピザがあるのでそういう気分のときにも。
「菜格」 二条堺町 中華
四川風らしいですが日本人の中華。私には辛くなかったが、わりと濃い味ではあった。1K前後の一品がおおいようです。一品3つほどと酒数杯で5kまでですか。
メニュは、ひとりでもいけるようにできている。夜だと、軽く中華で飲みたいときは寄ってもいいかな、油使用量すくなめにみえるので。
昨年はじめられ、まだ1年たってないそうな。まじめそうなご主人は30台でしょうか、京都のほか関西や東京のあちこちで仕事してこられたということです。
昨年はじめられ、まだ1年たってないそうな。まじめそうなご主人は30台でしょうか、京都のほか関西や東京のあちこちで仕事してこられたということです。
おもてからはいまいち店の内容がわからん。しらじらしく明るい、清潔な感じはする。ひとりではいまいち間がもたんし、デートには殺風景。食堂をめざしているのか飲み屋をめざしているのかよくわからない。
このかいわい中華はあまりないこともあり、売り方次第で、もっといけそうには思うのですがねえ、、、、(偉そう)
「Bar YANAGI」 夷川高倉 バー
場所が辺鄙なのに、いや辺鄙だからこそか、非常にまともなバーです。
棚に並ぶ酒もスタンダードなもの。流れるジャスの音源はアナログディスクです。
カウンタに肘ついて、タバコすって、じっと前を向いてしゃべらないおっさん向き。飯食ってからいくところ。
「喫茶 茶の間」 護王神社西 喫茶
カレー何度かいただいたのであらためて。
いまはない「オカモト」「春日」、いまなら「さんさか」みたいな、もったりした喫茶店ランチカレー型を予測したら軽くはずされた。辛さ4種ですが、マイルド、普通は、じわっと辛さが利いてくる。ちょい辛ははじめから辛い。その上は食ってません。さらっとしてジンジャーが適度で、しっかりすっきり、風味としては「ビィヤント」に近い。量はそんなに大きくもないのに、食後感は非常に重い。接客が非常に丁寧。
繰り返しますがカレーは11時からです。
休日はみんなゆっくりカレー食いに集まってくるのか、はやいうちになくなってしまうようだ。平日でも、まだカレーは残ってるのかとか明日昼窓際席予約とか電話もかかってくるし、至極人気。
ビールはないw
心配にも程 ― 2014/07/25 20:38
日本はいい国で、殴られた怪我でも、公的保険で治療できる。本来殴った奴が支払うべき内容のものだが、「第3者行為による」と注記をつけてレセプトを通すそうな。通るんかい。
自殺未遂の切り傷だって、なんとなく、保険で治療されていることが多いだろう。
眼科で、これはもう患者の自業自得で、いちいち医者にあれこれいうのは勘弁してほしい、というのは、コンタクト関係と、エクステやアイプチによる炎症でしょうね。
もっぱら開業医の領分になる。
知人から聞いた話。
1か月前に睫毛エクステをつけたが、最近外れて目に入るのか、しょっちゅう目がコロコロして赤くなるという。今は自覚症状はないが大丈夫かと、若い女性。
いま症状がないならやることはないが、そんなに赤くなるならエクステとったほうがいいでしょうねえ、と、まあ当たり前のことを言ったら、エクステはとる気はないが、何度も炎症になったらいけないかと心配で来たと。
心配なら原因を除くしかないですよと、これはもうかみ合っていないのだが医者としてはいうしかないですが、女性は、なんでそんなことをいわれなければいけないのかという感じで、子供のころ診てもらった先生が(先代のことね)いなくて残念です、とまでいいだした。
そりゃ申し訳ないですねと、まあ軽い炎症症状はないではないので、ごく軽い抗炎症剤を出して帰ってもらったそうな。
やりたいようにやりたいが心配はケアしろ、と、いったいどこの王様なのかとぼやいておりました。
あと、自業自得ではないが、不定愁訴の対応もつらいもの。
そこは、ちょっと遅くまでやってるのであるが、おわりしに高校生女子連れた神経質そうなママがやってきたそうな。
ごくたまに女子の目がかすむという、受験生なので心配、ほかの医院でみてもらってなにもなく、ドライアイじゃないかと人工涙液をもらった。それがなくなったのだが、時間が遅くてそこがもう受付終了後なのでネットで調べてきた、人工涙液を出せという。
本人に、人工涙液で症状はよくなっているのか訊くと「わからない」。
そのレベルでつかってる点眼なら、調剤薬局においてる人工涙液で十分ですよと、むしろその方が楽になるからいいだろうと思って言ったらすごい剣幕で「出してくれないのか?」といいだした。
けっきょく診察の上、ドライアイの所見もなく、軽い内反睫毛で角膜びらんがあり、軽度のアレルギー所見もあるのでそのように点眼出したうえ、人工涙液については調剤薬局で買えるよう名前書いて渡したそうな。
そんなもん1日切れたってなにがおこるわけもなし、前の先生も「仕方ないからとりあえず」出してただけでしょう。心配なら大学紹介しましょうかと言いたくなったそうです。
どっちも、「もう来ないだろうなあ」とゆうとりました。
さすがに最近の中規模以上の病院は初診バリアができているので、こういう方々はめったにおいでになりません。
安心というのはまずは本人の気の持ちようで、医者はそれを喜んでサポートはするが、自分の思い通りにしてその上で安心も欲しいというのは、すくなくともインフラ医療においては無理です。
また、医者は自分の所見しか基本的には信用しないので、他院が閉まってるので別院にかかった場合は、自動的に同じ治療方針になるとは思わないでほしい。
ハリウッドゴジラ オリジナルゴジラをおもう ― 2014/07/29 00:22
いえ、また見てないのですが。
売れていて、続編決定とか。まあぴょんぴょん跳ね回る「ジラ」でおわりにならなくてよかったねえ。
『GODZILLA ゴジラ』続編決定!ラドン、モスラ、キングギドラ登場にファン熱狂 [2014/07/27]
「7月25日に日本公開を迎えた特撮怪獣映画ハリウッド版『GODZILLA ゴジラ』の続編制作が正式に決定し、ギャレス・エドワーズ監督の続投も発表された。」「世界初披露となったこのフッテージ映像では、『ゴジラ』シリーズではおなじみのモスラ、ラドン、キングギドラと思われる怪獣の姿が登場し、場内はさらに熱狂し、興奮の坩堝と化していた。」
オリジナルゴジラは、核兵器であるゴジラ(これは作中で宝田明にも「水爆そのものではないですか」といわせている)に対する日本人の、悲劇的な個人がなしえた民族的勝利(なんやそれは)という図式で、とくに空襲のあとを髣髴とさせる焼け跡の中に流れる伊福部昭による合唱曲を、涙なしできくことはできない。
で、モスラですが、オリジナルは、こんどはこっちから攻め込んでやるんだという執念で成立した映画で、その後のお子様路線の走りの部分はあるにしても、怪獣としてはじめて海を越えたモスラがニューヨーク(設定ではニューカーク)の摩天楼を好き放題に飛び回るシーンは感涙もの。余談であるがこのシーンで私は、小津「秋刀魚の味」で、加藤大介演じるもと水兵が「(戦争に勝ってたら)いまごろ、あんたも私もニューヨークだよ、ニューヨーク」と、笠置衆演じるもと駆逐艦長にくだを巻くシークエンスを思い出すのですが。
こういう、戦後日本人型カタルシスと離れたところでハリウッド映画になってしまうのは、それはそれで感無量。
オリジナルのゴジラの、上記伊福部昭氏による劇中合唱曲ですが、日本語による曲で「追悼」の任にたえるものとして、あれ以上のものは知りません。
「追悼」というと、ヒトラーの死に際してベルリン放送の流した、フルトヴェングラー指揮ブルックナー交響曲7番アダージオが思い浮かびます。これ、いま手に入るCDにも入ってるけど、ジャケット見てもその曲があるのはわからなくなってて、帯でわかる。びみょーな問題なのでしょうな。
余談ですが、ゴジラが夜の街を吼えながら火を吐いて回るあたりは、チャイコフスキー4番のアダージオでもいいと思う。
更に余談。
伊福部さんは曲の使い回しを結構したようで、ゴジラに使われた他の曲(オキシジェンデストロイヤー使用時の背景音楽)も声楽曲になっており、藍川由美さんが20年以上前にCDにしていた。北方民族主題の歌曲だったと思う。
ジャケット写真の藍川氏は若く、私の主観ではその印象でいたので、こないだ藍川氏がなんかで新聞にのられたとき、外見の変化にびっくりした。
しかし、人間側からの攻撃時につかわれた音楽が、長谷川一夫主演の「源氏物語」で、主人公光源氏が馬に乗って野をゆくシーンの背景に、ピアノ演奏で使われていたのはさすがに唖然となったが。このあと光源氏は紫の上を攫うのです。
それにしても、うまくいくリメイクというのは、もとの作品にたいする敬意をちゃんともっているものだ。
日本でアニメなどが劇場映画になるたびにがっくりくるのは、ここが根本的に抜けていることが大きい。
ハリウッドゴジラ 見た上で ― 2014/07/31 22:27
見てきたわけで、ネタバレします注意。
話の基本は平成ガメラ対ギャオスやんか。
しかも人類の敵とか言うわけじゃなく、敵方怪獣も放射線吸いたいだけ。
設定からしたら、じゅうぶん予想できる展開をしてくれます。
主人公の大尉君の活躍が目を引きすぎて、しかも相手はゴジラじゃないあたりが、違和感のもとですか。
なににしても、ゴジラ脇役ですわ。いなくても話作れると思う。
冒頭、ゴジラを退治しようとしてあかんかったという再現映像がどんどんでてくるのですが、実際の映画の物語の中では、原発攻めた後放射線を吸ってたのはその天敵たる敵方怪獣で、これのペアがあれこれトラブルの元なわけです。
こいつをなんとかせんとあかんというところで、なんでかゴジラがこの敵方を狩り(と芹沢博士は表現する)にくる。
そこで、こいつらをまとめて核兵器で退治しようと艦隊司令はいうのね。
渡辺謙演じる芹沢博士が反論して、水爆でもゴジラは生き残ったとか言うんだが、今回については退治する対象は敵方怪獣で、ゴジラはこの話を見る限り、人迷惑にでかいのが問題なだけで、自分から人類を襲ってないのだね。いったいなにをどうしたいのかよくわからん。
敵方怪獣はムートウというらしい、顔ギャオス、地底の風景はメガロドンか。
設定上の疑問なのですが、この敵方怪獣が、放射線をエネルギー源にしてるからと原潜や原発を狙うのはともかく、人間のいるところにわざわざ出ていくのはなんで?
まあそれは怪獣だから市街地で暴れてくれないとさまにならんのだけれど、特にアメリカ、歩きやすい場所はいくらでもあるでしょう。
そもそもゴジラがこの争いにかんでくる理由は?ムートウを狩る、というのです。ガメラならもともとギャオス退治につくられたという設定があった。敵方怪獣が天敵なので繁殖するまでに殺したいということなんだろうが、野生動物はそんな動き方はしないし、どうもリアリティないなあ。
あちこちにどっかで見たような画面設定あって、それはそれで楽しかった。
呑気なホノルルのビーチは初代ゴジラの遊覧船ぽい。
ゴジラでもガメラでも電車が襲われるのは定番。ただ、高架鉄道はむしろアニメ「カウボーイビバップ」を思い出す。
ペレットに包まれた潜水艦は平成ガメラか。
放射線を栄養にするところ、新ゴジラで原子炉界隈の放射線を吸収するくだり(足元に石坂浩二演じる気の抜けたおっさん!)があったね。
市街地すぐそばの原発は、すごい景色で、こいつがどんどんつぶれていったり、津波シーンにしてもリアル津波に似すぎて、いまの日本じゃ刺激強いなあ。
富士山が見えるので伊豆かどっかなんだろうけど「ジャンジラ原発」ってなんだよw
後半、お定まりの部隊突撃。これはもうむかしからのハリウッドの「部隊攻撃もの」というべき代物でしょう。古くはキューブリック(公開当時はスタンレー-カブリックだった)の「突撃」とか、「フルメタルジャケット」とか、最近でも「世界侵略: ロサンゼルス決戦」「オールユーニードイズキル」がある。いくらでもあります。
ですが、放射線を吸うムートウにしても、それを狩るゴジラにしても、怪獣どもは人間相手にして無いんだから、接近のため空中降下する必要ないやろ。ふつうに船でいって海岸からあがっていったら何がいかんのか、、、、
わからない人、サンフランシスコのシティセンター(そもそもなんでそんなところにわざわざ巣を作る?)は、狭い半島のまんなかなので、海からすごく近いのです。
実際、その後、回収した爆弾引っ張って、あっという間にフィッシャーマンズワーフに着く。あのタイマーの残り時間設定も、無理やろとは思いますけどね。
主人公は、敵方怪獣の卵をつぶすがこれはたまたまの功名、最終的にやってることは時限原爆の輸送で、自分らでセットアップしたのに奪われてそれをまた奪いもどしにいった、サンフランシスコでそれが爆発しなくてよかった、というおち、それはまあ偉いんだけど「怪獣映画」wとしてのお話の本筋からするとこっちのおはなしに重点置かれると気がそがれるのよね。
この「市民の犠牲を防ぐ」と二言目にはいうしらじらしさは、新ゴジラ1作目での「日本には非核3原則が」という政府声明なみですな。
サンフランシスコの地理に特化したはなし。ちょっといちゃもんですが。
避難のバスですけど、なんでわざわざプレシディオの中の狭い道路を通って、ただでさえ渋滞ボトルネックの金門橋を渡ろうとするのか?
さっさと、何本も太い道のある南に行けばええのに。
しかも北に避難した子供が、母親の救出を待って、あらためてサンフランシスコ南の球場に父親といるのは早すぎないか?こういうものは動かすほどに混乱を招く。
ゴジラの体がまだシティセンター北西斜面ににころがってるのに、多数の民間人をわざわざまた、ベイブリッジまで(サンマテオ橋とかいわないことw)大回りして運ぶかな、ソーサリートの北のほうにだって土地はくさるほどあるし競技場だってあったはず、なんせカリフォルニア。
はじめにもどりますが、この話は、普通のハリウッド映画であれば、兵隊さんと敵方怪獣だけで成立するのです。その場合、敵方怪獣の弱点をどっかに作らんとあかんけど、それは設定の問題。
そういうハリウッド映画の枠組みに、何とかゴジラを押し込んだ苦労を多としたい。
もとのゴジラと、日本の怪獣映画は、十分に尊重されていた。
あの巨体がうろうろする風景は、この手のものの好きな向きには涙が出るほどうれしいとは思う。
ゴジラが海に潜って去ったあとに、吼え声がして、むこうから「終(The End でもいい)」がきたらいうことなかったのかもねw
ま、いまのハリウッド文法になるべく乗ってやってるにしても、それでそんなに世界でヒットしてるってのがわからない、本当に売れてるのだろうか。
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