勤務医の鑑たるべく2010/02/01 23:16

勤務医なのできれいごとをほざく余裕がある。
クレーマー患者は相手しては図に乗ってけっきょく客質が落ちるから排除せんといかんとかw

部下の外来に予約のある患者が、部下じゃなく部長の私にみてくれとかいっても断る。部下はちゃんとしたまともな医師だし、私はその患者をぜんぜん知らない。何か困ったことがあったら彼はちゃんと私に相談する。
その患者は、内科の開業の先生に頼んで私の外来に予約をとろうとした。私はそれは筋が通らんといってはねたので、社会医療相談室の主任が困って泣きついてきたが、そもそもその内科の先生だってみたこともない人である。
私に診てほしいったっても、たんに「少しでもエライ」部長に診てくれというだけのこととしか思えない。公的医療では誰が診てもかかる金は一緒で、つまり人によって質の違いがあるということは表向きとしては認めないということである。とにかくみてくれといわれても、あんたもう診てくれる医者いるじゃないですか。部長というだけでなんでも引き受けていてはきりがないのです。しがみつかれても困る。部長がなにか特別なことが出来るとおもってくれるなら、それを優先的に使わねばならない症例はいくらでもある。
手を変え品を変えやってくる軽症(不定愁訴)患者は、開業医ならありがたいと思うが、勤務医としては邪魔なだけである。
せまい科の中であるから困った患者は共通認識になる。こうなると、こっちも防衛医療に走ることになる。

インフラたる公的医療でサービスだのオーダーメイド医療だの寝言もいいかげんにしてほしい。いくら医療に回す金があっても足りない。
それでも目の前の医師に特別扱いされるキーは、つねに、人間関係と相性である。いつも世話になってる先生にいわれたら、診んわけにいかない。ほか、人間性とか症例内容とかでああこの人は診てやらんとしかたがないとかね。
患者は医者を自動販売機のように思っていることがどうも多いようだが、だったら自動販売機に、特に金かけてもいないくせに、特別な機能を求めてはいけない。インフラというのはそういうことです。

いや実際インフラでよかった思う。内容を金に反映させるなら、特別に金かけたんだから客扱いしろゴルアという奴がぜったい出てくる。みんないっしょで特別扱いはいたしません、できません、で気が楽だ。