割烹松岡の思い出 たん熊北店2011/03/30 21:28

10年ほど前、熊野神社前に「松岡」という懐石割烹があって、お昼は弁当の定食をやってた。聖護院とかいう名前の、料理材料が野菜根菜ばかりの精進弁当があって、地味でしっかりした味で、よく食いに行った。職場がかわってたまにしかいけなくなって、あるじが病気になられて休まれた。
一度は復活された。そのときのおせちは前とちょっと味も変わっていて、体調悪いんやろうなと思ってたら、結局亡くなってしまった。

以来、日本料理を食いにいくと、野菜が気になる。いまだにあんなふうに精進料理で手軽に出してくれる店が、経験値が低いのだろうがみあたらない。

松岡さんは、「たん熊」の出ときいた。で、味をたどるなら師匠筋にいかんとあかんやろうと思って、飲み仲間というかおっさん2人で、「たん熊北店」にいきました。手前のようなもんには高いのですがせめてもの足しにホームページプリントアウト割引w

八寸からして「松岡」を思い出した。なかなかきれいです。師匠筋を見て弟子を思い出したっていうのも失礼かも知れん。なめこの入った味噌汁はそっくり。
揚げ物のない正調懐石。
かなりしっかりしてそうな料理人さんがあるじらしい人のほかに2人入ってる。そりゃ高かろう。

カウンタそのものはいい感じ。でも、ふらっといける感じでもない、客がいないと早仕舞いすることもあるようだ。今回も、8時過ぎにはわれわれだけになって、出すものを出した後あるじらしいひとは用事があるのかコート着て出かけてしまった。宴会客はまだいると思う。ま、名前が売れてもちゃんとカウンタやってるのは偉いと思います。思うけどね。

だしがあまりくどくなくて塩が効いてる。一番安いフルコース(18K)をゆっくり食って、物足りないかと思ったが、しばらくたって死ぬほど満腹に至った。
松岡さんはここの料理長だったらしい。正式な暖簾わけは今はない「たん新」のみ、ほかここ出身の料理人の店は、自分の名前か、「たん」をつけた店名にしてるようだと、カウンタに残った料理人さんがいわれた。
「松岡」みたいな店ほかにないんやろかね。「熊魚庵」とか言われても困るが。長浜の「米治」もここ出身で、寿司屋だし早仕舞いが多い。

そのあと、「クロドブージョ」で赤ワインを飲んでお開き。
飲みにいくムードじゃないのか、木屋町は人が少ない。