発売されなかったレコードについて2023/10/10 17:34

産経新聞に、各界著名人が半生記を連載する企画がある。
産経新聞はかなりの以前にも似たような企画があって、そのときは「わたしの人生」とかのお題で、なぜかまだ人生の仕事も終わってないような年代の人がよくとりあげられていた。
井上陽水の記事はずいぶん面白かった
花田兄弟の母親の川島憲子さんだっけを、まだ若花田貴花田とかいってふたりがもてはやされていたころに取材したものもあった。その後の一家のぐだぐだで、きれいごとはさっぱり押し流されてしまって恥ずかしい企画やったなあとしか思い出さないのです。

ずいぶん間をあけてまた半生記はじめたなあと思って見ている。
ただいまは、きたやまおさむ氏の半生記です。以前と違い、高齢者になってから取材しているのは学習したのか産経新聞。

知ってる人は知ってるがイムジン河という曲があり、発売中止になった
産経新聞ではまた、朝鮮の作曲者関係の記事を前からやっていて、それも素材にはしたのかもしれない。

話の肖像画「精神科医・エッセイスト きたやま おさむ<9> 「イムジン河」のインパクト」 2023/10/9 10:00 喜多由浩
「《南北朝鮮の分断の悲劇を歌う『イムジン河(がわ)』はアマチュア時代のザ・フォーク・クルセダーズ(フォークル)がずっと歌い続けてきた歌だ。」「《朝鮮総連(在日本朝鮮人総連合会)の抗議を受けたレコード会社が政治問題化を懸念し、突如発売中止を決定したことはこの連載の2回目(2日付)で書いた通り。総連側の要求は朝鮮民主主義人民共和国という正式国名と作詞(朴世永(パクセヨン))、作曲(高宗煥(コジョンファン))者名をレコードにクレジットすることの2点。」「レコード会社が「発売中止」を発表し、僕らはテレビ局の楽屋で、そのことを知らされました。驚いたし、非常に悔しい思いをしたことは覚えていますよ。」「繰り返しになるけれど、猛も僕らも詠(よ)み人知らずの「朝鮮民謡」だと思い込んでいた。民衆の間で自然に歌い継がれてきたようなね。フォークソングの多くは「口伝(くでん)」でしょう。」「この曲を知って「朝鮮民謡」という欠けていたピースが埋まったような感じでした。最初に聴いたときはすごいインパクトがあったのを覚えているし、曲が持つ説得力は今もダントツだったと思いますね。」

こういう話はけっこうどこでもされてるようなので、経緯の認識も、悔しさも、その通りだとは思うのですが、、

あのねえ、、という感じなんですよねえ。

民謡のつもりが、実はたかだか10年くらいまえにつくられたものを訳した上に勝手な2番3番つけたんですから、そんなもん発売中止になって当たり前としか思えないのです。当時の商慣習がどうであれ、中止はまともな判断と思う。

朝鮮総連がいいよといったって、それで本当にいいいのかそのかいわいの権利関係も日本じゃ不明だったでしょうまともな国交がないんだし。
そもそも原作曲者原作詞者に対する敬意があれば突っ走れるものではない筈ではないか。盗作といわれたのどうのって、事実が分かった時点で扱いをやめてしまわなければそういわれても仕方ない。

もともと朝鮮戦争後の分断を歌うのはわかってたんだからじゅうぶんあたらしい歌の筈で、民衆の間で自然に歌い「継がれる」とかちょっと認識がおかしくないですか?
そこで、民謡のつもりだったと言い募って、「悔しい」といまになっても言えてしまうところに、世代の精神がかいまみえて面白いとは思います。

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