緑内障についての疑義照会2010/05/16 15:34

院外処方になって、一般の薬局から疑義照会が入るようになった。基本的には、院内採用薬しかださないかわりに薬剤部に丸投げしているのですが、よくある質問。

「××さんという患者さんは、緑内障ということですが、○○○という薬は大丈夫でしょうか」

痛み止めとかほか自律神経に作用する薬が、散瞳から瞳孔ブロック→狭隅角発作を誘発することがある、ということになっていて、他院他科の薬のことを、眼科でかかっているうちに訊いてくるわけです。

そもそも、それについては、薬を出した先生にきくべきことであってうちに訊かれても困ります。薬を出したい先生がリスクについて問い合わせてこられるならわかるが、うちで出したわけでもない薬について薬局から電話で訊かれても答えようがない。

それを踏まえてあえて言いたいのだが、瞳孔ブロック発作のリスクについては、うちの場合やばそうなら暗室散瞳下向き1時間テストで眼圧が上がるか調べる。たまに本当に発作になったことが過去あるが、そういう眼の場合はどうせいつ発作が起こるかわからん眼だから医師の管理の下におこるならむしろいいことであるとあらかじめ説明し納得した場合にテストするわけですね。前房深度もはかるし隅角もよく見る。
その結果、白内障手術もレーザー虹彩切開もせずにおいてあるということは、リスクが低いと判断したか、発作が起こったらもう仕方がないと本人が開き直っているかどちらかなのですね。

で、他科から何が出るにしても、必要だから出すんですから、発作が起こったら、そのときはそのときで対応するしかない。
緑内障が心配だから出さない、というレベルの出し方ならはじめから出さないでください。

あと、緑内障で長期間受診しているような場合、いまどきはほとんどが開放隅角緑内障でしょうから、ブロックおこしません。緑内障なので白内障手術を薦められたという話をよくきくのですが、そこまでの狭隅角眼はそんなになくて、とりあえずやっとこう程度のことが多いように思う(が、東日本はあまり手術しないようなので違うかもしれない)。

というわけで、以下の内容の文章を薬剤部に渡して、疑義照会に対応させている。

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当院で受診中の緑内障症例については、ほとんどが開放隅角で発作のリスクは低いと考えられますが、それはさておいて、狭隅角緑内障発作のリスクについてあらかじめ完全に予想してコントロールするのは不可能です。
また、他科の処方による発作のリスクについても完全に予想することは困難です。処方で発作が起こるような眼は、いずれ遅からず発作を起こすと考えられます。
しかし、処方薬は必要だから処方されるのであって、発作が起こった場合はその都度対応するしかありません。処方薬を使用して眼に異常が自覚されるようでしたら早めに眼科受診するよう説明してください。

いちいち問い合わせを頂いても、発作リスクについては答えようがありません。これについては、処方医にきいてくださるべきことですので、そのようにお願いします。