放置した網膜剥離 ― 2010/10/27 00:07
山本夏彦の半端な口真似はやめるとして、、、、
たまに、えらく放置した網膜剥離がやってくる。
数ヶ月以上放置してありすでに低眼圧でぺこぺこ、網膜はもちろんひどい皺で、なんでここまでほうっておいたのかといつも思う。若いとじわじわきたりするので気づかないこともあるようだ。中年でも、もう片目を怪我してはじめてその眼が見えないのに気づいたといってやってきたりする。本当かねえ、、、、
10年近く前は5時間以上かけてけっきょく復位せずシリコンオイルで形だけキープするのがやっとだった。
2500回転の23ゲージ硝子体手術になってから、細かい作業がやりやすくなった。シャンデリアのおかげで両手が使えるし、みづらいところは内視鏡で見る。
PFCで押さえ込みそのままシリコンオイルに液液交換というのは、いきなりシリコンオイルというのが好きではないのでやらない。
シリコンオイルが入ると、房水のスペースが狭くなり、そこに炎症細胞が濃縮されるように思うのだ。実際、オイルの向こうにどんどん gliosis が進むのをみたりする。
私の好みは、いったん C3F8ガスに置換である。うまくいけば1週間ぐらい眼内はガスでぴかぴかの状態が続く。前房もけっこうきれいになるのをみた上で20Gで入って、液をもどして眼内を内視鏡でみてレーザー要りそうなら足して、必要ならまたエアにした後オイルを入れる。
1週間もすればそこそこ炎症も治まっているので押さえやすいように思うがこれは根拠のない感覚。
水晶体はオイルの隔壁にするのに入れるのだが、エアが前に抜けるような状況ではオイルも前に抜けてくる。そうなると却ってうっとおしいので、IOLをとってしまったほうが管理しやすいようには思う。どうせそんな眼は視力も出ないし。
余談だが20ゲージは最近こういう、23ゲージでやったあとオイルを入れるかもしれない再手術でしか持ち出さない。たまに使うとカッターがしっかりしてるし内視鏡の視野も広くて使いやすいなあと思う。
先日は、半年放置して前房出血まできたした20代はじめの PVR がやってきた。
水晶体再建し、硝子体手術をはじめた。トロッカさしていったん眼内に入ってから、トロッカ刺したそのままで結膜をちょっとうしろで切って強膜剥いて筋に糸かけシリコンバンド巻いたので、この輪状締結だけで1時間近くかけるという手間をやってしまった。もちろんはじめ、水晶体再建より前にするべきですね。。
出血のまざりこんだ煮凝りのような硝子体は赤道部あたりまでしか網膜から外せずその周辺はなるべくの shaving で処理し、PFCでおさえたまま周辺網膜の皺の固いところはかじってしまって、そこからまずPFC 抜いたあと眼内をエアにして下液も抜き、全周クライオという手順。水晶体もいれて3時間ほどでわれながら長い。
時間が長いのは、言い訳になるが道具が出てこず術中ロスタイムが長いからでもある。ロスタイムなくして輪状締結の手順をよくすればたぶん2時間を切るとは思うのだが、そこまでシステムをつくりこむ時間や余力は今後自分にあるのかとも思う。介助に手術室ナース新人が順繰りにまわってくる時点で無理だろう。
こういう手術は、当然ながら駄目もとでやるという同意(てか、本気でそう思うよ)を得てするので、術後ちゃんと見えなくてもトラブルにはならない。光がわかるかどうかだったのが指の本数がわかる程度に戻ってよかったといってくれたりする。限界ぎりぎりの手術というのは医者としてはしびれるような快感の筈だが、結果がそこそこなんとか形は保ちましたというのってどこまで評価するべきなんだろう。
ここまでほっとかなければ簡単に終わって視力の出る確率も高いのだ。となれば怠慢の尻拭いの一種でしかないこういう手術より、成熟白内障をぽんぽん抜いていくほうが充実感があるという生き方もとてもよく理解できるのだが。
剥離を手遅れになるまでおいとくのも白内障を成熟までおいとくのも同じメンタリティかもしれんけどね。やらんでもいい水晶体再建は論外としておく。
たまに、えらく放置した網膜剥離がやってくる。
数ヶ月以上放置してありすでに低眼圧でぺこぺこ、網膜はもちろんひどい皺で、なんでここまでほうっておいたのかといつも思う。若いとじわじわきたりするので気づかないこともあるようだ。中年でも、もう片目を怪我してはじめてその眼が見えないのに気づいたといってやってきたりする。本当かねえ、、、、
10年近く前は5時間以上かけてけっきょく復位せずシリコンオイルで形だけキープするのがやっとだった。
2500回転の23ゲージ硝子体手術になってから、細かい作業がやりやすくなった。シャンデリアのおかげで両手が使えるし、みづらいところは内視鏡で見る。
PFCで押さえ込みそのままシリコンオイルに液液交換というのは、いきなりシリコンオイルというのが好きではないのでやらない。
シリコンオイルが入ると、房水のスペースが狭くなり、そこに炎症細胞が濃縮されるように思うのだ。実際、オイルの向こうにどんどん gliosis が進むのをみたりする。
私の好みは、いったん C3F8ガスに置換である。うまくいけば1週間ぐらい眼内はガスでぴかぴかの状態が続く。前房もけっこうきれいになるのをみた上で20Gで入って、液をもどして眼内を内視鏡でみてレーザー要りそうなら足して、必要ならまたエアにした後オイルを入れる。
1週間もすればそこそこ炎症も治まっているので押さえやすいように思うがこれは根拠のない感覚。
水晶体はオイルの隔壁にするのに入れるのだが、エアが前に抜けるような状況ではオイルも前に抜けてくる。そうなると却ってうっとおしいので、IOLをとってしまったほうが管理しやすいようには思う。どうせそんな眼は視力も出ないし。
余談だが20ゲージは最近こういう、23ゲージでやったあとオイルを入れるかもしれない再手術でしか持ち出さない。たまに使うとカッターがしっかりしてるし内視鏡の視野も広くて使いやすいなあと思う。
先日は、半年放置して前房出血まできたした20代はじめの PVR がやってきた。
水晶体再建し、硝子体手術をはじめた。トロッカさしていったん眼内に入ってから、トロッカ刺したそのままで結膜をちょっとうしろで切って強膜剥いて筋に糸かけシリコンバンド巻いたので、この輪状締結だけで1時間近くかけるという手間をやってしまった。もちろんはじめ、水晶体再建より前にするべきですね。。
出血のまざりこんだ煮凝りのような硝子体は赤道部あたりまでしか網膜から外せずその周辺はなるべくの shaving で処理し、PFCでおさえたまま周辺網膜の皺の固いところはかじってしまって、そこからまずPFC 抜いたあと眼内をエアにして下液も抜き、全周クライオという手順。水晶体もいれて3時間ほどでわれながら長い。
時間が長いのは、言い訳になるが道具が出てこず術中ロスタイムが長いからでもある。ロスタイムなくして輪状締結の手順をよくすればたぶん2時間を切るとは思うのだが、そこまでシステムをつくりこむ時間や余力は今後自分にあるのかとも思う。介助に手術室ナース新人が順繰りにまわってくる時点で無理だろう。
こういう手術は、当然ながら駄目もとでやるという同意(てか、本気でそう思うよ)を得てするので、術後ちゃんと見えなくてもトラブルにはならない。光がわかるかどうかだったのが指の本数がわかる程度に戻ってよかったといってくれたりする。限界ぎりぎりの手術というのは医者としてはしびれるような快感の筈だが、結果がそこそこなんとか形は保ちましたというのってどこまで評価するべきなんだろう。
ここまでほっとかなければ簡単に終わって視力の出る確率も高いのだ。となれば怠慢の尻拭いの一種でしかないこういう手術より、成熟白内障をぽんぽん抜いていくほうが充実感があるという生き方もとてもよく理解できるのだが。
剥離を手遅れになるまでおいとくのも白内障を成熟までおいとくのも同じメンタリティかもしれんけどね。やらんでもいい水晶体再建は論外としておく。
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