キャッサバ粉でウガリ2010/10/03 23:27

アフリカ帰りの若い知人(30台なかば独身)が、その友人の結婚式で京都に来るので、そのあとうちに遊びに来て、タンザニアから持ち帰ったキャッサバ粉でウガリを作ってくれるという。
共通の知人である夫婦(40台なかば)が食いたいというので、私の家族もあれこれ(子供は学祭、家内はそれを見に行く)で不在なのもあり、昼からうちでウガリパーティーしようということになった。

当日。約束どおり14時ころにやってきたのはいいが、前日の結婚式(平安神宮のあと祇園の料亭だったそうな、うちも親もそうだったしパターンなんやろね)の後朝5時まで飲んでいて、しかも迎え酒に失敗したという。大丈夫ですとかいいながら結局、知人夫婦を待つ間にアフリカ君ソファで寝てしまった。
私は、ジャスミンライスを炊き、ことによってはクスクスも出せるようにしながら、
1) 玉葱 鶏手羽先 の塩味のスープ ドライドトマト使用 ブーケガルニで風味付け タンザニアで食ったものを再現トライ
2) ラム ブロッコリ オクラ 豆類 のタジン煮込み 水煮トマトのほかPoivrier で買ったタジンスパイスとクスクススパイスで風味付け
3) かぼちゃ人参蓮根のカレー 鶏脂使用 DiDiのカレースパイス使用 これも水煮トマトや野菜ジュースを添加
4) 鹿肉の唐揚げ粉焼き
を用意。
知人夫婦はやってきたが、肝心のウガリ調理予定者は寝っぱなし。
ジャスミン米で上記を食いながら、いまやもっともむかしの日本のビールの風味を残すサッポロラガービール、国産葡萄酒「甲斐国一ノ宮」のほか、ネパールのロキシに酷似した雑穀焼酎「とんでんなか」やらあまったるいパパイヤリキュールやら非常に偏ったものをやりつつ、アフリカの写真や先日終了した極楽京滋軽音楽部アニメを見ていた。
夕刻16時半、アフリカ君起きだした。でウガリをつくってくれたのはいいが、起動時間は30分程度でまた就眠。
でも、キャッサバのウガリが食えてよかった。上の写真の、右上の鍋です。ほぼ同量の沸騰水にダマになるのは気にせず放り込んで、ひたすらへらで混ぜるということらしい。
ちょっと色が濃くてかなりねばっこかった。玉蜀黍のウガリと違って、蕎麦掻みたいであった。
手前の料理は、手前味噌ながらとてもそれっぽくできていた。その程度のつくり方のもんなんでしょうといわれたが、

夫婦も帰り、アフリカ君は21時ころにやっとまた覚醒。
水煙草(シーシャ)を玄関先で吸い、客用ベッドで夜をあかして帰っていった。朝飯のオムレツにはカトマンズで買ったホットケチャップ。
うちは、かなりエスニック度の高い家なんだろうと思う。

医療事故報道まとめ2010/10/05 00:06

報道量少ない。
売国政権のおかげで医療まで報道する余地はないのかもしれませんが、しかし法治国家でない国家とタフに交渉するだけの覚悟が国民そのものにあるのかは疑問なのですがどうか。いまさらチャイナリスクとかいったって、、、、、

検察のいんちきを髣髴とさせます。拘束の過程での窒息のリスクそのものは仕方ないという判断がふつうにない社会だから隠そうとするのでしょうが。
http://www.kahoku.co.jp/news/2010/10/20101003t11020.htm
当直医「内容替えられた」 東松島・猿ぐつわ脳障害訴訟 2010年10月03日日曜日河北新報

年金がまだまだもらえたはずということか。82歳、、、、、
http://osaka.yomiuri.co.jp/news/20100925-OYO1T00341.htm
胃がん見落とし患者死亡 遺族に2300万円賠償…東大阪市立病院 (2010年9月25日 読売新聞)

めちゃくちゃ。
http://mytown.asahi.com/aomori/news.php?k_id=02000001009280001
説明義務違反 患者遺族と示談 2010年09月28日 asahi-com
「遺族側は、治療を中断したのは重症な状態なのに医師が説明を怠ったため、と主張しているという。」

いちおう言っとくよ、てな感じか。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010100200137
64年前の「人体実験」で謝罪=米大統領、グアテマラに(2010/10/02-09:20)
【ワシントン時事】「中米グアテマラで1940年代、米当局が性感染症の治療をめぐる「人体実験」をしていたことが明らかになり、オバマ大統領は1日、グアテマラのコロン大統領に電話をかけ、謝罪した。」

救急室受付事務の善意と医療崩壊2010/10/06 22:09

先日同年代眼科部長の話。激怒していましたが。

彼の病院は県北にあり、県庁は県南にある。
県庁近辺には、でかい日赤だの、県立医大とかがある。

彼の病院では数人いる眼科医が外科系当直に入る。
県は、以前に県の眼科医会に一次救急を年150万ほどで委託していたが金が無いのでもう出さないといい、医会は、それじゃ協力も出来ない、と手を引いた。150万だって日割りにすれば無いに等しいが、それを眼科医会の運営資金に組み込むことで医会員の協力を得ていたのです。それもないのに医会としては協力する気にはそれはなりませんわね。実際日に数人のコンビニ受診のために無料で診療所をあけて休日をまるまる拘束されてはどうしようもない、事務ナースも出てきてもらわんとあかんし。
で、県は、県内のめぼしい病院の当直に眼科医が入る日程を各病院に届けさせて、その一覧表をつくり、つまりは地域救急にのっかって県の眼科救急の調整をしてるようなふりをしはじめたわけです。
県内は3つの医療圏にわかれている。西南部4院、東南部3院、北部4院が記載。一覧表では、医療圏ごとに軽く分けられているだけで、全県が人目で見られるようになっている。
この一覧表がまともじゃない。眼科医が外科当直とか全科当直してるはずの病院はほかにもあるのに入ってない、逆に、眼科常勤のいない病院も一覧に入って、当直ゼロという無意味な記載。なによりも、眼科が毎日当直してるはずの県立医大はゼロ回答になっていて、おまけに眼科施設からの紹介が必要としたに小さく注記があるのみ。
彼の病院は北部で、県立医大はもっとも離れた東南部にある。高速で1時間下道で2時間。

彼が外科系当直していたら、夜の23時に電話がかかってきた。医大のあるあたりからなのだが、スポーツの練習で眼になんかしたそうで、車でそちらに向いますと言ったそうな。医大のあたりからってどういうこと、と思うことしきり。そのあたりからだったら隣県の県庁所在地だって高速で20分、1時間以上かかる北部の彼の病院より、はるかに近い。
遠いから時間がかかるのは仕方ないが、0時10分過ぎてもこないので当直室へ。うとうとしていたらきましたとコール。 1時になっていた。
20歳大学生。眼球は大丈夫だが上眼瞼が縦にすっぱり切れていて、むしろ形成外科の領域。外科系当直ではあるのでとりあえず縫っておく。やりっぱなしというわけにいかんから、電車で1時間以上かかるけど明日またきてください、形が悪くなって睫毛がさわるようになったりするかもしれないし、明日形成外科にみてもらってやりなおしになるかもしれない、と説明した。
で、患者付き添いがいうには、怪我した場所のすぐ近所の医大に問い合わせたら、眼科はこっちといわれたのできましたと。
確認に電話してみたそうな。
医大の救急室K氏、県からの資料で眼科医のいるのはそちらとあるのでそう教えましたとくだくだ。むっときた彼は、自前の眼科当直があるのに遠いところから一方的にしかも眼科疾患でもないものを送りつけるのですか今後そちら経由の患者は断りますこれは問題にしますのでと通告。
翌朝、彼は、総務の担当事務員のところにいって以下の文書をわたし、こういうことがあったので今後調整表に関し当院について情報を与えないよう指示したそうな。

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当直での件                   眼科部長

経過
23時
(医大所在地)あたりから、スポーツ練習で目に怪我をしたので当院に来ると電話連絡あり。
1時
来院。20歳。上眼瞼内側の切創、形成外科相当。眼科部長が外科当直として縫合処置。
医大に問い合わせたらそちらにいけといわれたと付き添いがいう。
医大に状況の確認。救急室の受付(K)氏、県から配布の資料に、本日の県内で眼科医が当直しているのは当院とあるので、そのように伝えたと。患者の状態の確認なし。
問題点
1)県内とはいえ医療圏の遠くことなる地域の救急患者(せめて隣県県庁のほうが近い)を、自前で眼科当直待機があるはずの医療施設が、一方的に診察も紹介もなしに事務員の口頭の指示で送りつけるとはどういうことか。
2)しかも、眼科ではなく形成外科相当であり、一応縫合はしたが今後形成外科で再処置もありうる。

当院眼科部長としては、医大救急室の対応が改善されるまでは、医療圏外(とくに県東南部)の眼科急患は、当院当直が眼科医であってもお断りして直接の医大受診をすすめるよう考えています。
また、そのように使われる以上県に情報を出さないでいただきたい。当直待機調整表では、当直制のはずの医大について記載が一切なく、届けをしていないのが明らかです。三次であるとしても存在するなら記載すべきです。
こんな片手落ちのものにつきあう理由はありません。
よろしくお願いします。

県内眼科の待機調整表について。
今後当院については、標記しないでください。「待機」(△)として表記するのもやめてください。
----------------------------------------------

医大の救急室事務は、なるべく取り次ぐな、飛び込みはうけるなといわれているのだろう。そのうえで、電話のむこうで眼がどうのというので、県内で眼科医が救急外来にいるのはここだと県の資料を見て、親切で教えてやったんだろう。そこがどんだけ遠くても県内で教えるのが役人なのだろう。

もっといけないのは、地域救急医療にのっかって県規模で眼科救急医療をしてるような顔をしたがる県ですな。彼の病院はちんけな市立で、医療圏の急患はともかく、2時間もかかるところの急患を県にあれこれいわれる筋合いは無い。県単位だったら県立医大か、開設者が知事の赤十字にやらせろよ。

眼瞼を切ったかわいそうな青年は、翌日1時間以上かけて列車で彼の病院にやってきて、縫合の追加をうけたらしい。
旅先で怪我して救急にいったがその後は地元でというのはよくきくが、夜中にそんなところまでいって、あとの処置は近所でというのは、どうにも筋が通らないし、やりっぱなしになるのは嫌なので、とにかく来てくださいと言ってるそうな。ちょっと融通がきかないかな。
抜糸のためにもまた来ないといけないし、大変。

今回、システムがどうであればちゃんと動いたか考えようか。

電話で事務が話をきいたところで何がどうなのかわかるわけがないので、外傷としては、医療圏内の外科系当直のいる病院に誘導されるべきだった。
そこの当直が、自分では手に負えないという場合の後送病院が確保されなければならない。
三次救急としても、県立医大眼科は、眼科施設のみならず、非眼科当直医が眼科疾患要救急と判断した症例は受けるべきである。でないと、眼科医が当直にいないときに眼科三次救急へのアクセスがなくなってしまう。そうでないなら、深夜の飛び込みを自前でうけなきゃ。
もちろん、調整表は、きっちり完備する。

これだけのことが必要なのである。

ところで現在、県立医大が三次として役にたっているかというとぜんぜんそんなことないのだそうだ。田舎大学の常でマンパワーがなく、新入局者は毎年多くて数人、やめて開業するもんのほうが多いし、夜中にまともに対応できるとは思えない。だから、実質呼び出されないような体制を組んでいるわけですね。
その近所の赤十字病院のほうがはるかにいろいろできるのですが、ここは二次扱い。月のうち10日以上、眼科医が外科当直に出ているここのほうがはるかに役に立つ。でも、ここは真面目だから、三次になっていつ呼び出されるかわからないよりは当直時の眼科医を充当する二次で十分ということらしい。県立医大もこの赤十字も西南ですが、ほかの医療圏について言っても、東南にも北部にも硝子体手術までこなせる病院がありどっちも二次相当。つまり医大の出る幕は実は無い。

話を戻して県北部の知人。役人が思いついた小手先の工夫で回していたんじゃどうしようもないし、悪いシステムを延命させるだけだから、うちからはもう情報は提供しないという。現場の医師が善意と努力でやっているものに、役人が当たり前のように乗っかって過負荷をかけてくるのは不愉快に違いない。
彼の話をきいた、救急外来のトップである救急センター長も、地域医療に県全体の問題を勝手におっかぶされてはこまるからもう情報を出さないのでよいと言ったそうな。地域医療のほうはそのぶんちゃんとやれというのは忘れなかったそうで、藪つついたかなと彼は苦笑い。

ともあれ、ひとのふんどしでいい顔をしてはいけない。
こうやって、マニュアル役人は、結局県内の眼科救急の情報が出ない方向に進めただけだった。地域医療を守るためとはいえこれも医療崩壊の一部ですか。

医療事故報道まとめ2010/10/12 22:35

相変わらず少ない。すでにもういちいち報道するほどでもないのか、アホ政府の報道で手がいっぱいなのか。

落ちた犬は叩けってか。
http://www.asahi.com/national/update/1005/NGY201010050002.html
インプラント「手術ミス」と歯科医院提訴 愛知の4人2010年10月5日12時21分 asahi-com
「愛知県豊橋市の歯科医院が使用済みインプラント(人工歯根)を使い回したと指摘された問題にからみ、不適切なインプラント手術で症状が悪化したとして、患者4人が5日、歯科医院側に計約3400万円の損害賠償を求める訴えを名古屋地裁に起こした。」「男性医師は今年1月、豊橋市歯科医師会が使い回しの疑いがあることを指摘した直後、自宅で自殺を図った。命を取りとめたが、原告弁護団によると、現在は休業しているという。」

内容不詳。
http://mainichi.jp/area/okayama/news/20101006ddlk33040575000c.html
国立病院医療過誤訴訟:遺族の請求棄却--地裁判決 /岡山 毎日新聞 2010年10月6日
「山口裁判長は「病院が確認義務・指導義務などを怠ったという事実は認められない」などと判断した。」

ぜんぜん感覚が分からないのですが、豊胸手術って、男性にとっての包茎手術程度の感覚でとらえたらいいのでしょうか。そうなると、それで死ぬ、それが知られる、のはさぞかし嫌だろうなあとは思う。不謹慎なら申し訳有りません。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101007-OYT1T00544.htm
豊胸手術の麻酔ミスで女性死亡、院長ら書類送検 (2010年10月7日12時04分 読売新聞)
「発表によると、勤務医は1月7日、女性の太ももから吸引した脂肪を乳房に注入する手術を実施。太ももに局部麻酔をかけたが、麻酔の量を誤り、女性を急性麻酔中毒による意識不明に陥らせ、2月4日に低酸素脳症に伴う多臓器不全で死亡させた疑い。」

いちおう言っとくよ、てな感じですか。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2010100200137
64年前の「人体実験」で謝罪=米大統領、グアテマラに(2010/10/02-09:20)
【ワシントン時事】「中米グアテマラで1940年代、米当局が性感染症の治療をめぐる「人体実験」をしていたことが明らかになり、オバマ大統領は1日、グアテマラのコロン大統領に電話をかけ、謝罪した。」

この飼い主、ちゃんと治療代を払ってない方に賭ける人も多かろう。
http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010100701000727.html
動物病院での飼い犬の死に慰謝料 ペットの病状十分説明を 2010/10/07 20:07 【共同通信】
「その上で「病状が正確に説明されたとしても死を免れたとはいえない」として慰謝料は5万円にとどめた。」

三歩君がそんなにたくさんいますかね。医療は本来緊急避難行為ですから限界状況でやりたい気持ちはわかりますが、コンビニ登山急増を考えるとよくやるなあと思う。
http://www.shimotsuke.co.jp/town/life/hobby/news/20101011/395339
山岳ドクター養成進む 登山人気でトラブル急増 (10月11日 05:00) 下野新聞
中高年に加え若者にも登山ブームが広がる中、増加するトラブルに対応しようと、登山中の傷病者を治療する専門医「山岳ドクター」の養成が全国的に進められている。

危ない症例2010/10/17 11:32

先日2つ症例を経験。

1週間前から頭痛があり朝から手がしびれる見えにくいと時間外夕方受診、たしかに視力低下あり、相手してた若手がなにもないので明日他科診といいたそうな顔しているところに割り込んで、念のため脳外(うちは神経内科が非常勤しかいない)日直に確認をお願いしたら、下垂体腫瘍で即入院。

これは緊急性そんなにありませんでしたが一旦帰されるのとはかなり印象が違いますわね。なにもしてないんだけど。
もうひとつ。

朝からなにも見えないという患者が搬送されてきて、うちの中堅が外来でキャリアに寝かせたまま診察。意識はそこそこ清明、やはり眼になにもないのでこれも脳外科に頼んだら、細菌性髄膜炎で次の日には亡くなったらしい。

これなんて、わかりもしないのにうちであれこれやってたらどうしようもないです。

わからなかったら、まずは下駄をさっさと預けるのが大切。脳外科の先生(どっちも同じ先生)ありがとうございました。
それにしても2番目の症例、外科当直中にきたらどうしようもないですな。眼に何も無い時点で神経内科相当として内科当直に押し付けるしか仕方ないかもしれない。ああ怖い。

知ってる世界のフィクション2010/10/17 22:55

夕方リビングに行ったら、画面で「らきすた」流しながら高校生の娘が勉強していた。
ちょっと通してみようと思って、という。
これって女子が見て面白いもんなのかときいたら怒って部屋にあがってしまった。なぜ怒る(笑

これにしても京滋極楽軽音楽部アニメにしても、男がみる場合絶対自分にありえん世界なので、「野生の王国」見る感じで見てると思うんだが、リアルにその世界に抵触する立場の場合どんなふうにみるんですかね。
家内にきくと、ふうんと思ってみてる、そうだが。ま、女子からみても「ありえねー」でするーできるということなのか。

「医龍」なんかはよその科のことで、人間関係が極端な分リアリティも無いし、フィクションとしてふつうに読むが、全体に医者がネタのコミックは見るに耐えんものも多い。
目医者が主人公になったらよほど面白いかリアルじゃなきゃ読まんやろうなと思います。

実際にありえない設定を受け入れるか2010/10/17 23:22

前に触れた「少女ファイト」です。網膜色素変性症の兄とその弟なのですが。
http://inakameishi.asablo.jp/blog/2009/12/04/4741051
「網膜色素変性症の親」
こないだの勉強会で実際にやってる教授に聞いたのですが、遺伝子相談しても、兄弟で「こっちはかかる、こっちは大丈夫」なんていえるもんじゃないそうだから、シゲルとミチルの扱いの違いは、ミチルの種がはじめから違うかどうでもいいかどっちかだろうと、やはり思わざるを得ない、リアルな話ならね。
まあいろいろ強引で極端な話だから、他の部分も作者のこじつけだろうと思いつつそんなに嫌いではない。フィクションにはこういう、破綻をものともしない強引さがあってもいい。整合の取れた退屈なものよりはまし。

私のかってのボスは「パラサイトイブ」の作者が研究室に見学に来た折、科学的な矛盾を指摘して、「そこはまた書き直します」と言わしめたそうだが、「あそこを直したらストーリー成立せんやろう」とボスは笑っていっていた。ま、実際書き直されたとは聞かない。「アニメ時かけ」だって肝心なところ(1回分が戻ってくるあたり)で設定上の矛盾がある。でもまあ楽しめたし。

誰がみても矛盾もなく迫力のある作品なんてそうそうできないものなのだろう。それができたら一流か、超一流とまでいうべきか。

網膜剥離手術、バックル置き直しは「失敗」か2010/10/19 23:42

知人の眼科部長の話。

数年前に彼が経強膜で網膜剥離手術した患者、いつのまにか彼の部下の外来にやってきて、僚眼(もう一方の眼)も網膜剥離していたと。

その部下は研修医レベルなので、ほっといてもどうにもならない。
そこで、入院させたときに、彼は、自分も手術に入るつもりで、回診で診察して話してたら、患者、「前の手術がいっぺん失敗してるので親族にもぼろくそいわれましたが」とか言い出したそうな。
たしかに、いっぺん手術したあと、1週間後にバックルおきなおしている。しかし、それで治っている。
バックルがおもったよりずれてしまうことはありうることだし、バックルの奥にべつの孔ができてやりなおしだってありうる話。医者の眼から見たらこれはただの合併症であって「ある確率でおこる仕方の無いこと」、早いうちのやりなおしでうまくいったならそれでいいのです。
一度目の手術からすぐにやりなおしになったので、気の毒になって、一度でうまくいかず申し訳ないといったら、失敗したと声高にいわれるなんてと、、、、頭にきたそうな。

で、現在剥離になってるもう一眼だが、白内障も強いのでまずはその研修医に白内障手術させた。指導は自分で入る気にもならないので部下の中堅(専門医はとってる)にさせたが、時間がかかって痛がって大変だったそうな。

その上で剥離の手術になるのだが、研修医にやらせるつもり、指導も中堅にやらせようかと思ってると。何度もやるかもしれんがその説明もしとけ、俺が入ったらまた何度もやらんといかんかもしれんから、君らでやってくれとか言ってるとのこと。

術前に医者に文句つける阿呆な挙に出た患者は哀れだがまあただの非常識としよう。おこっても仕方ない合併症相当に文句言われて、じゃあ今回は頑張りますとは思わないよな。じゃあ他所に行けよとふつうの医者は思う。
今回、実際に患者が、こっちの眼は一度でちゃんとやってほしい、とか言ったので、ちゃんとやってもやりなおしはおこりえるし保証なんかできないと言い放ったそうな。医者からしたら当然ですがね。
でも、それで、研修医にやらせる自分のところは研修指定病院だし指導医は専門医だから問題ないそれで痛かろうがやり直しになろうが仕方が無いというのも、ちょっと極端でまともじゃない。
決定権のある医者を怒らせると怖いということです。筋は通った、でも実際は危ないことがいくらでもできる。
患者も、前の対応が気に入らなかったのなら他所に行けばいいのに。

実際どうなったかまたきいてみます。

ムツミ堂破産 古い嗜好品2010/10/20 01:10

ムツミ堂破産ですか。三条サクラヤも南に移ったし、もうなんだかです。

http://www.kyoto-np.co.jp/country/article/20101019000086
「ムツミ堂」 破産申請へ 京都新聞
大手家電量販店との競合から不採算店舗が目立ち、2003年2月期には赤字は1億9400万円。四条店を含めた不採算店舗の閉鎖など経営縮小を進めていたが、金融支援が得られなかった。
【 2010年10月19日 14時41分 】

カメラが独自の商売になる時代はほんとに終わったのですなあ。てか、教養が必要という時代があって、写真はかって金持ちの子弟の趣味だった。カメラは高かったからねえ。田舎から都会に出てきた学生達は、オーディオでクラシックききながら謡曲をやったりしていた。やがて、映画を見て一人旅して酒飲んでバイクに乗ってギターを弾く時代があった。
バブルを越えて、今おっさんは変わり果てた時代を見て呆然としながらネットに浸るばかりですな。

今でも、なんちゃってホームシアターで映画を見て、本を読み、カメラを並べ、オーディオ機器に囲まれ、バイクを持ち、旅行し、酒飲んで、ギターを習うのですがね。
仕事の上でも、トラベクロトミーだのジアテルミーだの古い手術するしちょっと硬い核だったらECCEするしPMMAのレンズ入れるしERGもとるし、自分が古い本をあつめた図書館だかの管理人に思えるという台詞にときに共感を覚えます。
話はぜんぜん違うがこの村上春樹的なモチーフって、ポールオースターと関係ないんだろうかとずっと思っているのですが。あったとしても誰も大声でいわんだろうし。やってるひとが偉くなるとそうなる。たとえば桑田の稲村ジェーンがビッグウェンズデーのパクリということすらほとんど言われないしね、これなんか黙られてるのはむしろ本人も不本意じゃないかとも思うが。

医療事故報道まとめ2010/10/22 15:05

尖閣と検察の合間で一時急増。埋め草なのですな。

説明のいいところだけ聞いていたんじゃないかと、、、
http://www.saga-s.co.jp/news/saga.0.1746897.article.html
「手術ミスで運動障害に」 元患者が好生館訴える 2010年10月19日更新 佐賀新聞

おこってもぜんぜんおかしくないことがおこったと。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010101900411
脳死膵腎移植の女性死亡=「手術に問題なし」-藤田保健衛生大(2010/10/19-13:12)時事ドットコム

高齢者の日和見感染を犯罪みたいに報道するのはそろそろやめてほしい。
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20101016-OYT1T00806.htm
院内感染?死亡した入院患者2人から耐性菌 (2010年10月16日22時32分 読売新聞)

親もそばにいたんでしょうに何やってたんよ。そもそも、医者がじっとみてたら、なんもできまへんがな。
http://mainichi.jp/area/kagoshima/news/20101016ddlk46040630000c.html
損賠訴訟:診察中に男児転落、重い障害 市側が争う構え--初弁論 /鹿児島 毎日新聞 2010年10月16日

不運としか。
http://www.mbs.jp/news/kansaiflash_GE101015172700397973.shtml
星ヶ丘厚生年金病院 「風邪」と診断、翌朝に患者死亡 (10/15 19:09) 毎日放送ニュース

ちょっと流れがあるうちにやっておくのはいいこと。
http://www.gifu-np.co.jp/news/kennai/20101015/201010150948_11904.shtml
県保険医協会、警視庁捜査に抗議 帝京大病院多剤耐性菌 2010年10月15日09:48 岐阜新聞

「否定できない」だけで犯罪扱いか。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20101015-OYT1T00381.htm
がんワクチンで「出血」、他病院に伝えず (2010年10月15日12時59分 読売新聞)

http://mytown.asahi.com/areanews/gunma/TKY201010080555.html
医療事故・ヒヤリ、県立4病院で計3999件 09年度 2010年10月9日 asahi-com 群馬

人間は間違えるものです。それだけのこと。
http://mytown.asahi.com/areanews/osaka/OSK201010140125.html
医療ミス、5年で7件 2人は死亡 東大阪市立総合病院 2010年10月15日 asahi-com
「森岡事務局長は、「あってはならないことで再発防止に努める」と苦渋の表情で話したが、「なぜ単純ミスが続くのか」との問いには「分からない」とだけ答えた。」

ふつうに考えたらどうにもならん症例と思うがそれ以前に、手に握っている飴はともかく、明日もらえたかもしれない飴についてまで賠償するもんなのか?
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2010101590100646.html
津でMRSA感染し女性死亡 遺族が医師ら提訴 2010年10月15日 10時06分 (中日新聞)
「女性の夫(76)は「妻が熱を出した時、医師が原因を検査してくれていたら助かった可能性もある。それが心残り」と話した。」

結果論。
http://mainichi.jp/area/toyama/news/20101014ddlk16040518000c.html
富山大付属病院医療過誤訴訟:元患者の訴え一部認定--地裁判決 /富山 毎日新聞 2010年10月14日

謝りなおし?
http://mainichi.jp/area/tottori/news/20101014ddlk31040553000c.html
県立中央病院医療過誤訴訟:再発防止へ覚書 県締結、和解が成立  鳥取 毎日新聞 2010年10月14日

なにその規定、知りませんでした。
http://www.chunichi.co.jp/s/article/2010101490112357.html
医療過誤で二審も賠償命令 土岐市立総合病院に 2010年10月14日 11時23分 (中日新聞)
「渡辺修明裁判長は1審の判断を踏襲したが、これまでに女性が受給した傷病手当金などを差し引き約207万円の減額となった。」「ただし、1審判決の取り消しと変更は不服申し立ての限度で可能とする民事訴訟法の規定(不利益変更の禁止)に沿い、実際の賠償額は1審を下回らないと付記された。」

http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010101401000296.html
酸素吸入ミスで患者死亡 東大阪市立総合病院 2010/10/14 12:01  共同通信

古典的というか。ブログです。
http://labaq.com/archives/51512287.html
ガンで余命6ヶ月と言われ所持品を売り払ったら間違い診断だった 2010年10月14日10:56 らばQ

びっくりした人が多いようですが、国の金は国民の出す金ってわかってなかったのかね。国とはいわず自治体、公立施設に警察だってそうですわな。
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010101500311
増税も「あり得る」=B型肝炎救済で-野田財務相 (2010/10/15-11:06) 時事ドットコム

だからそれはアホの裁判所とクレクレ原告にいえと。役人に身銭を切らせろって法的正当化ができるはずもなく、ほかにどこから金を調達するのか。
http://www.nikkei.com/news/editorial/article/g=96958A96889DE3E4E4E0E5E2E1E2E3EBE3E2E0E2E3E28297EAE2E2E2
肝炎賠償で増税は筋が通らぬ 2010/10/19付 日経新聞