高額医療機器の共同購入と営業所の争い2011/02/24 11:27

以下、本当かどうかわからない話ですが。

A社という、国産医療機器の会社がある。
X 県はちょっと田舎県で、A社の営業は隣のB県営業所がカバーしてる。それも含めた広域の統括本部はC県にある。

X 県の眼科医団体が、OCTという高い器械の共同購入を会員に呼びかけ始めた。対象機種としてはとうぜんA社のものも入っている。あれこれデモしてもらった上でかためて買って安くさせようということで、それがこういう機械に有効な交渉方法かはともかく変な話ではない。

問題は、この話を、A 社の、X 県を縄張りにするB県営業所を飛び越えて、C県の統括本部としているところにあるらしい。
ここはC県の営業所も兼ねるのだが、つまりC県営業所が、本来縄張りでない、B県の縄張りのX 県に商売をしに行くことになってしまった。
しかもこれを、B県の営業所にはいわなかったので話がぐちゃぐちゃになった。
B県営業所長やX 県担当者は激怒、共同購入がどうであれ、ぜったいにそれより安い値段にして、C県営業所からは入れさせないという勢いで怒ってるんだそうです。また、C県営業所からの器械はB県営業所としてはケアもしないつもりだそうな。しないのが可能かは知らんけど、後回しにするぐらいのことはできますわな。
本社のほうは見てみぬふりだそうな。どこであっても売れればいい程度に思っているのかもしれない。

なんぼ下位営業所扱いといっても、何もいわずに勝手に縄張り越えて商売しようというのは、A 社そのものとして大問題じゃないのでしょうかね、この話を持ちかけたのが眼科医団体のほうなのかC件統括営業のほうなのか知らんのですが、眼科医がもちかけたとしても、それは縄張りの営業所に回すべきだろう、どういう会社なんだよと思った。会社として決していい話ではないだろう。

ところでこういう高額(数百万はします)の医療機器を単発で買う場合、たとえば共同購入するといって人が集まったところで、そこで値段をきいたうえで、それを土台にあらためて単独で交渉するのはいくらでも可能なのですな。取り次ぎかえたらしまいだし、取次ぎだって本当に買ってもらえるなら共同購入のスキームに乗り続ける必要もない。

実際、似たパターンでD 社のOCT の見積もりをとったら、共同購入の値段より安かったということもあったそうだ。D社はその後こういう共同購入の話からは外れたようですが。

X 県で、よく医療器械を売ってメンテにも回っている有力取次ぎ(数社)は、B県営業所と喧嘩するわけに行かんので、この共同購入の話には乗らないようだ。実際に共同購入で売る取次ぎは、あまり営業力のない会社になる可能性もあり、トラブルが起こったときにすぐに対応してくれるかどうかもわからない。いや、取次ぎ無しで売る気かもしれませんが、そうなるとなんかあったときにすぐ来るとは余計に思えないので、医院のほうがふつうは嫌がる。

安い消耗品を大量に買うなら共同購入はありです。しかし、こういう、見積もりをとったり、支払い手段そのものが交渉の一部になるような、高いものを買う手段としては、お得と言い切れないものがある。
私の知る最も有効な手は、相当な指値をしたうえで現金一活払いすることです。これは安くなる。押し切られた担当があとで始末書を書かされたという話もきいたことがある。目の前の現金の力はそれくらい強い。それをする上で、共同購入価格は知っておいてもいいかな、程度のものでしかない。

共同購入という明目でまずある種の値段を提示した上で、実際の交渉はそれを下回る形にして、買った方を得した気分にさせて購買をあおるという高等戦術なのかもしれません。喧嘩してるふりして B県営業所の値下げを正当化し販売実績をあげようというならけっこうな演出とは思うがそこまでやるかなあ、、、C県統括本部兼営業所の決算前のあがきかもしれんし。締め切りは3月前半だそうですw

ま、この話、あちこちから聞いた話を私なりにまとめただけで、どこまで本当かわからないと再度書いておきます。