トミナガ酒店さん 京都2009/11/27 19:41

金曜の仕事が終わって、アルファステーションのシャミトレをカーラジオで聞きながら京都にもどり、熊野神社前下がるのトミナガ酒店さんに寄る。川端署より北です。南にも似た名前の酒屋さんはありますがそれではない。
写真を見るとわかるが越の寒梅の京都での特約店で、まあこの名前を出したのはわかりやすいからだが、ほかいろいろいい酒をおいてられる。重要なのは、抱き合わせやプレミア付けなどをしておられないところ。
扱う商品の質の高い専門店というのはいいものだとここにくると思うのだが、これはご店主の人間力といわざるをえない。
こういうものをみるとついつい自問してしまう。ある程度の自負のある医師ならこれを医療でやりたいと思うのだろうけれど、公的保険で一般医療機関が専門化をめざすのはルール違反じゃないのか、など。
ところで、ここでいつも買うのは越の寒梅なんかじゃなく、あまり知られていない静岡の酒「満寿一」だったりする。
満寿一のお酒、まえの大塚正市杜氏のころの純米吟醸が好きだったのです。10年以上前で、もうひとつの私の好きな酒である磯自慢が瀬川杜氏の移動のごちゃごちゃ(噂)で、一時的に、はっきりいってひじょうにまずくなったこともあって、満寿一ばかり飲んでいた。
平成11年頃、その大塚杜氏が引退するということでヤマダ杜氏というひとにバトンタッチしたあと、きいたはなしだが、このヤマダ杜氏が自分のやりたいようにやりはじめたと。まあいろいろ信じるものがあったんだろうが、それをきいて、こういう嗜好品はまずは今までどおりつくるところからはじめないとどうしようもないやろこれはあかんかもと思った。案の定、そこそこきれいだがなんだか非常に偏った酒(私の好みでの判断です)が出来た挙句、ヤマダ杜氏は飛び出してしまったらしい。本当かどうかは知りません。
味ががたがたになって、もうあの酒が飲めないのかと、心のそこからがっくりきた。ちなみに、大塚杜氏のころ、静岡のかの山崎酒店はプライベートブランドの「安倍川の恵み」だか(名前は不確か)を満寿一でやってたが、杜氏代替わりしてすぐにべつの酒蔵にしたはず。
ま、私自身は磯自慢がまたおいしくなってきていたのでそっちに戻ったんですが、その後、営業メインだった満寿一蔵元のご子息、専務しておられる、が、杜氏として仕事をするようになったそうな。
初めの頃はぜんぜん私の好みじゃなかったが(中間的な表現にしていますw)、ここ数年、そこそこいい線いくようになってきて、毎週末四合瓶を買う次第。しかし、味に関して決して全肯定はしないものの応援の姿勢を貫いてずっと仕入れ続けたトミナガのご店主はエライと思う。
大塚杜氏の酒はまだ四合瓶が数本うちの冷蔵庫にある。実際問題としては、長期保存を前提としないふつうのつくりの酒なので、かなりきてるやろうなあと思う。専務の満寿一がもうちょっとおいしくなったら、前の分をあけてしまうふんぎりがつくかもしれない。ぬる燗にでもしたらむかしの雰囲気がすこしでも味わえないかと思うのだが。

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