わらじビフカツ2009/11/21 16:59

むかし寺町に「ムラセ」というビフカツの店があって、叩いてのばしたわらじビフカツが売りだった。バブル期になくなって久しいが、七条大宮下がるにその流れのわらじビフカツがあるという。
この 麒麟亭、前にきたときはそういうものはなくてちんまりした上品なビフカツだったんだが、ともあれ、ビフカツマニアとしてはあらためて行かざるをえない。
あいかわらずレトロな店で観光客は喜ぶだろう。2人まではカウンタしか使わせないという意志の感じられる接客。愛想はいいけど。
で、「わらじビフカツ」はたしかにでかい。
以下、わたしの好みになります。これ、そこそこまともな肉なんだろうと思う。ある程度の厚みもある。とことんのばしてるわけでもなく、やわらかくてつまりあまり歯ごたえがない。肉のくさみは良くも悪くもあまりない。ソースはしゃばっとしてゆるい感じで、別に添えたからしをまぜないと物足りないし、衣のこげた感じが抑え切れてない。なんか、でかいだけで食ってるうちに飽きる。せめてビールが飲みたいが車じゃ無理だし、、、、
「もっと硬い肉でいいからしっかり叩いてのばせよ」というあたりでしょうか。仕入れの問題もあるんでしょうけどね。
この店のランチメニュのビフカツはもっと少ない量にしてあって、この肉ならそれが無難なのかも。
ビフカツは難しい。そこそこ硬い肉をきっちり叩いてほしいもんだが、悪い肉を臭い油であげたビフカツ(むかしはたぶんこんなんばっかだろう)なんてほんと食えないし、かといって上品で厚くて衣がはずれまくるのもなんだかだし。
京都でビフカツなら油にむらがあるけど「のらくろ」でしょうか。ほか、「はせがわ」「本町亭」「じゅんさい」「キッチンごん」など、近所にあったら行きたいなあという感じの店はいくらでもあるが、ビフカツはここじゃなきゃ、という決め手に欠ける。その程度のもんといえばそうだが。
ただ「コロナ」、80を超えたあるじをみると、そういうくだくだした評価の範疇外というべきと思う。京都洋食の聖地でしょう。ここのビフカツは、並と上はサイズが違うだけでおなじ肉です。
神戸の「アイハラ」、滝井の「カフェレストシャルドン」も、好きです。滋賀長浜の「グリル花」、天理「ゆき亭」もいい。

京都は、ムラセにかぎらず、楽友会館レストラン、花菱、大和軒、加茂食堂、西洋軒、なども廃業、よいビフカツが少なくなりました。

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