外来のゴミ箱2010/03/01 21:17

うちの科の外来には一般ゴミのゴミ箱がない。燃えるゴミはそれでも書類等用のゴミ箱になんとなくつっこむのだが、不燃物、具体的にはペットボトルのいれられるものがない。廊下の向こうのゴミ箱にわざわざもっていくことになっているという。
それはどうなんだと思ってわざとペットボトルを外来の流しの脇においていたら、10本くらいたまってもそのまま。たぶん、「先生は自分の分をもっていって」というつもりなんだろうが、生活上ゴミはでるのだから対応できる体制でないのがおかしいというのが私の主義です。巣から糞をそとに放り出すツバメの雛じゃあるまいし。いままで一般ゴミ箱なしでやってて、いまさら誰がそのゴミ管理するとは決めにくいということなのだろう。知らないフリをする看護助手たちの顔が浮かぶねえw
結局きょう主任ナースとぶつかって、みんな自分で外のゴミ箱にもっていってるとぐだぐだいうので、生活ゴミは何やっても出るんだから臭いものにフタ式にないフリをするな外来の管理は部長に権限があるのだからこれはもう命令だちゃんとゴミ箱を置いて管理しろといった。
ついでに、医師の診療局全体の管理であるはずの診療局長の某科部長のところにいって、これこれこういうことでというと、うちの科の外来ではそういうゴミ箱おいてるよペットボトルも捨ててると。そうですよねえ。

帰りに、もっぺん主任に、救急の婦長の院内PHS借りて、ゴミ箱をおくように厳命。診療局長のところまでいったときてはもう仕方ないと思ったか、とりあえず小さいのを、とかいいくさる。ほんまにもう。

手術2010/03/02 23:12

全員で12件。
私は、白内障2件、硝子体切除1件、瞳孔整復1件、ガス抜き1件。
なんとなくのんびりと手術できる日だった。

白内障は 2.4mm切開に統一。スリーブのしまりがけっこうきついのでちょっと拡げ目にやる。意味ないなあ(笑 これで前房が安定しているソブリンはたいしたもんです。ボトル高いけどね。
IOLの値段をいろいろ調べていて、安いのにしぼっていこうかとかんがえているが、そうなると 2.4mm でそのまま入るものがなくなってしまう。さらに意味ないわけで。

論文のリヴァイスがきた。倫理方面に文句つけてくる。通常の治療過程での点眼の作用比較で倫理委員会だの同意だのと、へんな時代になった。

帰宅後、やっと復旧した2ちゃんねるみたりPCのアプリ再インスコしたりギターひいたり、最近ぜんぜん勉強しなくていけない。もうじき研修医がくるので、あらためて勉強会をしようかね。論文読まないといかんですわ。
娘が部屋にいきなりやってきて、メロディとネムキを奪っていった。

京極寿司 (長浜)2010/03/04 22:45

本日の手術、全部で10件。
私は、白内障2件硝子体注入1件剥離硝子体1件。
清潔介助ナースがビスコートに鋭針をつけていて、私が指を突いて、ヒヤリハットに報告するよう怒った以外は特になにもなし。


長浜で、何人かで飲みにいこう、寿司がいいなあと。
評判の「吉粋」はコースだといつも内容がかわらないのでパス、「米冶」にいってみると、早仕舞い。
で、アーケードにあるのでなかなか足の向かなかった「京極寿司」にいった。寿司飯は甘めの関西風、場所柄観光客向けの店と思っていたがこの時間には地元の人ばかりで、失礼ながら思ったよりまともで、いいかもと思った。おまかせに、追加で鯖寿司と赤だし、ビール日本酒もそこそこ飲んで、単純に計算すると1人6K程度。

そこからラウンジ「樹里」で、男2人でカラオケをした。いまどきの医者はそんなもん、てみんながみんなそうでもなかろうが。

杉花粉が飛んでるようだが、今年はそんなに症状がきつくない。これからくるのか、歳食って体質がかわりつつあるのか。

役者の違い ジェームズ-ガーナー NHKのビデオ2010/03/05 23:21

家で録画したHBOの「フィリップ-マーロウ」テレビドラマシリーズを見る。80年代のもの。
チャンドラーの作品はつねに読み返しているのだが、このパワーズ-ブース主演のテレビシリーズはなんだかだ。原作が私の頭にあまりに強固にこびりついていて受け付けないのかもしれないが。
30年代という設定のために相当ロケに苦労してるようにも見える。日本の高度成長以降の時代劇のようだ。カメラワークそのものがすでに不満。
で、むかし深夜放送でよくみた「ロックフォードの事件メモ」を思い出す。ジェームズ-ガーナーのこれは、70年代後半製作だが、そこそこしっかり、ヘタレな部分も含めてハードボイルドだったように思う。ブース主演のマーロウもののドラマよりよほどまともに見られた。
予算も違うのだろうが、ガーナーが、ブースとくらべて、役者としての存在感がぜんぜん別物だと今更に思う。ガーナー、映画「かわいい女」でマーロウそのものを演じたくらいの役者なんだからそりゃまあそうだろうけど。
ロックフォード-ファイル、「わからないナア」という名古屋章の声が懐かしい。VHSビデオでもでてたし日本語版はそこそこ残ってるだろうにさっさとDVD出してほしいものだ。

ビデオが出ないことにかけては、NHK大河ドラマなんとかならないか。いや、残っていないのはわかる。苦労して市中のビデオ集めて「草燃える」が出るらしいとどっかの記事で読んだ。私は「花神」が見たいのです。前進座あたりに残っていてもおかしくないと思うのだが。
「みんなの歌」もなんとかしてくださいw

ビフカツ アサヒスーパードライ (京都)2010/03/06 16:09



三条河原町下がるのアサヒスーパードライ。私の学生の頃はローゼンタールという名前だった。好きなメニュがどんどんなくなって足が向かなかったのだが、たまに、ほんとうにたまに、ランチなんかでビフカツの定食を出すことがあって、今日幸運にも通りがかった。


ムラセを思い出させる、薄さ。ビールのあてにすごくよろしいねえ。冷凍を処理してるのかいちいちちゃんと調理してるのかは知らんけど、定番にならんかなあ、、、、
2時まで小ジョッキは半額300円。2時前には、メニュシート回収しがてら、半額ラストオーダーですというのでまだあるのに注文。3杯のんでも全部で2000円いかない。商売成り立つんかいな、、、、まえに似たような状況で、失礼にも支払いの段に、人件費まで入れたらもととれないのではときくと、これで馴染みになっていただけてまた使ってもらえたらという優等生なレスが返ってきたのであったが。

十字屋でサイレントギター触らせてもらう。膝に乗せた感じはかなり違うが、深夜やでかけ先での練習にはたしかによさげ。付属のイヤホンは耳にねじ込むタイプで、耳孔の形があまりイヤホン向けでない私には使えない。前からほしかった Stax の静電式ヘッドホンなんかこれを口実に買ってしまいそうで、ううむ。ろくな耳も持ってないのにねえ。静電型、スピーカとしての購入はもうあきらめているがせめてヘッドホンでほしいといまだに未練。Martin-Logan 、Apogee 、Magnepan、アメリカにいるころに聞いて回ってきれいだなあと思って、ほとんど買いそうになって、以来ずっとあこがれているうちに会社がどれも、なくなったり日本に入らなくなったりw Quad はまだあるけど高いよ。
ま、あのとき結局ふつうに AcousticEnergy  という選択は間違ってなかったと今でも思うけど。こいつはこいつでとんでもないスタジオモニタではあった。

ビフカツ定食はごはんをぬいたので、あらためて回転寿司「むさし」。押し寿司と巻き寿司だけしかも数皿てどんなじいさんや。明治屋にいったがホットケチャップはなく、ヴィシソワーズスープの瓶を買い、好日山荘をひやかし、ふたば書房でアフタヌーン買って帰宅。

hn at smks

安い値段で均一な品質 価格コムもしくはユニクロ的医療2010/03/09 21:11

街中の楽器屋で、ヤマハのサイレントギターを触らせてもらった。膝に乗せた感じは変だけど指の練習を深夜や出先でするのにはよさそうだし、考えますといって退去、よろしくお願いしますと頭を下げられた。
ネットの値段より5000円高くて、その値段にするといろいろつけてくれる店もいくらでもある。そこで、街中の店で値引き交渉、というのはありかもしれないが、この時点でネットで買う人が多いだろう。
それをやってるうちに実物を触れる店がなくなる。誰も買わないからである。

ユニクロだってそうだ。そこそこ悪くない。でも、あれが出たらもう市中の洋服屋はやってられんだろう。私はたまに仕立てをしてもらうが、そこは、ふだんは舞台衣装とかをつくっておられる。そういう店が余技でやるから続くのであって、一般市民相手に自前で仕立てしてそれだけでやってる店はたぶん絶滅危惧種だろう。

医療ではどうか。
ほとんどの国民が、そこそこのレベルの公的保険医療を享受している。みんな一緒という路線を愛する日本人が、医療ではいちはやく、みな一緒いざというときは総倒れというシステムを完成した。その結果医療はパッケージという錯覚が生じ、受診制限がないもんだからいくらでもドクターショッピング。医療の格付けなんかしてその錯覚を煽ること。
すごく珍しい医療は自分でやってくれということになっているが、なんで有効な医療が対象じゃないとねじこむやつがいてそのたびに対象が広がり、安いものだから粗末に扱われ破綻寸前。
しかも、ユニクロと違って、そこそこで満足しない人間が増えた。命は大切だから妥協できないそうだ。それでは公的医療はもたないのだから自費でやったらどうかと思うが、命に値段がついてはいけないらしい。

値段につりあわない品質を、命が大切とかいって求めたって、大切なのはわかるがお金がなきゃなにもできないんだからね。
ユニクロでオーダーメイドは求めんやろう。マンツーマンの要素の強い医療でネットの情報がどこまであてになるものか。

消費者が価格コムやユニクロに走って対面販売のまちなかの店を大切にしなければ、選択肢がどんどんせまくなってたぶん結果的に国も文化も滅びる。
しかし、それ以前に、公的医療は、それ自体が価格コムやユニクロのようになって、その結果粗末な扱いの末に滅びつつある。
通信や物流のある一定の条件をみたしたときのみ価格コムやユニクロが成り立つのだろう。それらが成り立ったこと自体がその条件を破壊していくのだろう。暮らしの手帖が戦後はじまったところでこの結末は決まっていた。そこそこのところで皆様満足しないから。

論旨すじみちが混乱破綻しているのはわかっているが、とにかく価格コムとユニクロ的なものはいけないと考えるに至ったわけだ。で、使わないかというと使うのがこの話のどうにもならないところであるが。便利だからねえ。

手術2010/03/09 23:34

若手の、網膜剥離硝子体手術につく。どこを押したら見やすくなるのかわかってなくてもたつくことはなはだしい、内視鏡も使いこなせない。白内障もして2時間強かかって、みていて疲れた。
あたりまえだ。彼は黄斑部のちょこちょこした手術にはそこそこ慣れたが周辺部まで身を入れて処理する手術は初めてだからだ。
どこまでやればいいのかわかるまでまだしばらくかかるだろう。まともな才能がなければ、どこでやめたらいいのかわからずいつまでもいじりつづけるだろう。
こういうことは、実体験で学ぶしかない。つまり、目の前の患者が体験素材ということである。申し訳ないがつねに目の前の患者は新素材であって、医師が未熟なうちは戸惑うことも多かろう。いや、歳食っても、戸惑うことが少なくなるだけで、なくなることはないわね。
経験値の高い医者でも新人でも保険点数はかわらない。
そこそこの経験があってかつ若手を指導する医師の本音で言うと、この事実が、おしかけてくる患者を、若手に向ける口実になるのである。つまり、値段は変わりません、医師の質のの違いは公的保険制度ではないことになっていますと。

自分でやったのは、Hotz術(久しぶりだわ)のほかは、21歳の白内障、28歳のトラベクロトミー、32歳の経強膜網膜剥離手術。なんでみんなそんなに若いんだよ今日は。

行動のモデル マルクス兄弟2010/03/11 00:28

仕事をしていてこういうふうに振舞いたいというモデルがありますわな。
むかし世話になった先生とかいうのはまあ当たり前として、映像の影響は大きい。
で、なんとなくその雰囲気で応対するわけである。

「宇宙大作戦」のカーク船長(ウィリアム-シャトナー)もしくはドクターマッコイ(デフォレスト-ケリー)はまあ穏当なところと思うが、見るものに影響を受けやすい私は、「泥の川」の父親(田村高廣)の真似して「さよか」といってみたり、「ゴジラ」の博士(志村喬)の真似して「これはねえ君大変なものなんだよ」とかいったりしている。古い。
「深夜食堂」のおやじ(小林薫)の真似して受付カウンタのこっちで腕組んでみたりするがこれはあまりに応用範囲がせまい、いや、医者としては。
さらに最近では、DVD買って久しぶりにみた「マルクス兄弟」の影響が出てきていて、グルーチョ-マルクスの歩きかたをしながら外来を歩き回っている。さらに古い。
「マルクス兄弟」を会話面で真似るには相当の頭が要るのでやる気遣いはなく大丈夫とは思うが、つかふつう病院受診者相手に無理やろう。救急でやってみたいものだけど。

マルクス兄弟、「ルームサーヴィス」を買えば全部揃うのだが、これだけ高いねえ、なんで日本語版セットには入らなかったのか、いろいろ事情があるんでしょうが。

洋食 のらくろ (京都)2010/03/12 22:32

もと家族で行っていて、子供らが成長してなかなかいけなくなったが、今日は夫婦2人でいった。そろそろ夫婦で過ごす老後も考えんといかんなと思いつつ。
むかしながらのよい洋食店。ビフカツは値段2種あっていつもは定食 1.2 Kの安いほうを食うのだが、今日は 1.6 K のほうにした。たしかに値段相応にちがうような気はする。高いほうが面積は狭いようにも思う。いろいろ解釈可能。

とくお クロ-ド-ブージョ (京都)2010/03/13 22:20



飲み仲間のK氏と、T酒店さんにきいていってみました。木屋町の「とくを」 ↑。 

雰囲気もいいし内容もきっちりしてる。お客、ほかのグループは70歳近くにみえるひとが40くらいのひとだの家族だかを連れて、みるからに高いコースやもっと高くなるであろうアラカルトをもりもり。日本の今後についてちょっと考えさせられた。われわれごときたかだか50歳前の雇われ医者とサラリーマンが木屋町のこんなとこで飲んではいかんのではないかとも思った。
流行っていて、ふらっと入れなさそうなので、けっきょくいけそうもないしそういう使い方の店でもないような。ウィークデイはわからんけど。
なんにしてもご主人が若い。自分より先まで生きるだろうひとがちゃんと店をやっているのを見るのは喜ばしい。

先斗町をあがる。なくなったかと思ったハロードーリー、あったわw



クロ-ド-ブージョ ↑ でワイン。フルーティだが深みのない2005ブルゴーニュ、癖のある味だが重みの出ない2003ブルゴーニュ。どちらも味は、参考にはなるという感じ。カウンタのあっちで飼われているメダカが面白かった。

hn at smks