高校卒業間際の妊娠2016/06/17 00:00

学校ネタ、続きます。

2016.6.15 12:13 妊娠中の高3女子生徒に体育の授業を要求 京都の高校、休学勧める 産経west
昨年8月ごろ、女子生徒の妊娠が発覚。女子生徒は同級生との卒業を望んでいたが、高校側は11月ごろから、出産準備に専念するため休学するよう勧めた。その際、女子生徒の体育の成績が「1」のため、卒業には、球技や持久走などを含めた実技の補習が必要になると説明したという。」「同校では、病気やけがの場合は「特別な事情」として配慮するが、「全日制では生徒の妊娠を想定しておらず、妊娠を特別な事情とは考えていない」と説明している。」「学校側は取材に対し「母体のことを考慮すれば、ハードな実習だけを課すことは考えていなかった」としており、「生徒側との話し合いのなかで、実技の補習を座学などで代用することも視野に入れていたとした」と釈明したが、そのことについては女子生徒側には伝えていなかったという。」「石田充学(みつのり)副校長(59)は「全日制では学業と出産・子育ての両立は難しいと考え、休学し通信制に移るよう勧めた。今回の事態を受け、今後妊娠した生徒への配慮を検討したい」と話している。

妊娠生徒に体育実技要求 京都の高校に批判殺到、対応見直しへ 【 2016年06月15日 23時05分 】 京都新聞
京都府立朱雀高(京都市中京区)が1月、妊娠7カ月の3年女子生徒(18)に対し、卒業の条件として体育の実技をするよう求めていたことが分かった。保護者や本人の意向に反し、一方的に休学届も送りつけていた。学業か出産かの二者択一を迫る学校の対応に、文部科学省は「妊娠と学業は両立できる。本人が学業継続を望む場合、受け止めるべき。子育てに専念すべきとなぜ判断したか分からない。周囲の協力を得ながら育児するのは働く女性も高校生も変わらない」と批判している。」「副校長は4月、妊娠生徒に体育実技をするよう求めた理由について、取材に「妊娠すると子育てに専念すべきで、卒業するというのは甘い」「全日制では妊娠した生徒は学業から離れないといけない。府民の要請がある」などと説明。補習の実技として「持久走などハードなこと」を例示した。」「京都府教育委員会高校教育課は15日、「高校には、それぞれの生徒の状況に応じて配慮するようにと繰り返し言っている。妊娠も、病気やけがと同様に配慮が必要」との見解を示した。妊娠した生徒の体育授業について「実技ではなく、リポート提出や軽微な体操で配慮できる」としている。」「スポーツ庁学校体育室は「体育の評価は実技だけではない」と、実技にこだわる朱雀高は認識不足と指摘する。学習指導要領にある評価の観点は運動技能含め知識や意欲など4点で、「妊娠や障害など考慮すべき一つ一つのケースを明記せずとも、現行の記述で生徒の人権に配慮した授業は行える。学習指導要領の趣旨が現場に周知されていないのなら残念」とした。


体育以外の単位がすべて足りているという前提で書きます。
妊娠出産で出席に穴が開いてテストも受けられない、という状況じゃないのですな。出産予定も卒業後
学中の出産ならさすがに休学は仕方ないとは思うよ。でも、そうではない、これが重要。


高校生がエッチして妊娠するなんてキー、という石田充学(みつのり)副校長(59)の暴走じゃないかと文面見て思いました。記事の中で校長の影が薄すぎる、なにやったはんの酒井明校長
で、つぎから気をつけますという。本人は救済されないのだね。

みんなといっしょの卒アルがほしかったし、そうじゃなきゃもう下の学年と一緒に出てもということで通信科、なのかとも思いました。ちょっとかわいそうだね。
通信制は、この学校の売り、なのかしら、学校サイトには、
京都府で唯一の全日制・定時制・通信制の三課程を併設している学校
と、誇らしげにある。
だからって、「甘い生徒を適正化するために放り込む場所」であってはいかんだろうと思うが、どういうつもりなのか。

これが骨折だったら走れとはいわんでしょうし、もとがエッチであろうが現象としては体に走れない事情が出来ただけですから、同じに考えて、実技の代わりにレポート等、他の課題に代えて、さっさと卒業させればいいのに何を血迷ったのか、続報もべつに見たくはないけど、今の少子化の時代ちゃんとしたパートナーとともに子供産むなんてむしろ賞賛するべきと勝手に思いました。

ちゃんと避妊できてない自己管理のできなさはあるにしても、避妊したところで100%ではないし、だからやるなというのは、余計なお世話です。セックスは生物的には当たり前の行為で、犯罪ではないし、日本の文化はそのへん相当に寛大です。
であれば、いくらでもおこりうることで、実際むしろ退学や中絶で処理されることが多いのだろうと思う。そっちのほうが、社会的にいいのか?

さっさと卒業させれば誰も困らないのになんできつめにルールを解釈しようとしたのか謎です。実技しろ-実技します、で引っ込みがつかなくなったんじゃないかと邪推しますねえ。
これでほんとうに無理に実技して流産したらこの程度の叩かれ方ですまないはずです。まあそれが嫌なので休学届けを送りつけたんでしょうが。
実技で脅し、する必要のない休学をすすめて自己責任でおさめようとするのがもうどうしようもないです。

妊娠したのが悪いといいたいんだろうけど、それそのものはなんの罰則の対象にもなっていない。妊娠の事実は動かせないのだから、学業の続行については、あとは学校の対応次第です。つまり、学校の対応がアホです。
なんで、妊娠したけど卒業したい、というところで、「甘い」といわれんといかんのか。
お前の勝手で妊娠したのだからシルバーシートに坐るな、というレベルのいちゃもんではないか。

隊列をきれいにそろえるために、あなたのためを思ってという口実で足引っ張るのが大好きな民族性です。出産はたいへんなことだから通信科へ、っていってますが、ここは単に、エッチして妊娠したことを公にしたことにたいする教育的指導のつもりで、つまり教育機関として、けしからんからちゃんと隔離してこらしめようとした、んでしょう。ほかの生徒には、妊娠なんかしてややこしい問題持ち込むんじゃないよと、見せしめにしてるわけですね。
教育委員会やスポーツ庁がはしごを外したのは残念でしたというか。

ここで、あれもこれも手に入れようというのがけしからん、好きなことをしようというなら失うものもあってしかるべき、という発言をする人がいます。
失うものがあるのは仕方ありませんが、失う必要のないものは失わなくてよろしいですし、それを教育の美名に隠れて押し付けてはいけません