いった店 ビストロなど 京都 ― 2013/07/05 01:07
「レジョン」 フレンチ 京都 高辻高倉
産経新聞に載っていた。9時以降はアラカルトのフレンチ。前菜1K弱で物により+α、主菜2Kほど物により+α、です。カウンタなし、ちょっと食堂ぽいのは狙ってると思う。なににしてもシェフの存在感はある。そんなに高くもないので、あまり雰囲気を気になくていい相手と遅くから話しながら飲み食いするのにはいい。夜いつまでやってるかは気分次第のようでそのほうが客には問題かも。
「vino Gappo」 バル&リストランテ 京都 綾小路東洞院
バル風町家居酒屋。小金餅のペアや女子退社後飲み会向き。それなりに安いつまみ系はあるけど、量はすくないので飲み屋のように食ってたらけっこう行くと思う。ちゃんとした高い皿もある。一皿つまんで一皿食ってワイン2杯で5K弱。コンセプト優先ぽい。調理人はどういう出自なんやろ。
ここの、黒板に書かれた、本日の料理というやつ。料理法はイタリアンだが、素材みると和食向けの仕入れにみえる。この店の資本の背景を反映してるのか、ようわかりまへんが。
便所にいくときに奥庭に出たらそこに室外機がおいてあって暑くてもう、、、、町中の町家風は大変やなあ。
「SUN」 イタリアン、バー 京都伏見大手筋
めだたない2階店。ランチが「食い放題サラダ」と「パスタかスパゲッティ」と「飲み物」で500円、飲み物をランチビールにしても600円。サラダには、レタスやキャベツ細切りのほかポテサラワカメベビーコーンもあり。なにがどうであれこの値段で文句つける気はないよ。腹いっぱいになれます。
既出
「かじ」 高いメニュの鮎ご飯がなかなかおいしかった。
ビフカツ2店 丹後半島民宿 ― 2013/07/15 16:04
「ステーキハウス大進亭」 伏見 洋食 納屋町より西
喫茶のような洋食屋のようなステーキハウス、調理はカウンタの壁のむこうでやるよう。ステーキの肉でという国産和牛赤身のビフカツは、ステーキに向いてると思う。約3K円。
店としては既出ですが、、
「カフェ&レストラン シャルドン」 滝井
ビフカツの写真を撮ったのでうp。固い肉にしっかりへばりついた衣、もとを買って揚げてるだけでしょうが、好きなので。1Kしないのもいい。
連休に丹後半島に行って、ひたすら寝倒した。
定宿の民宿ですが、特にお願いすると「舟盛り」してくれることがある。
でかいあわびがうまかった。
たとえば観光地や景勝地に行って、でてくるものは都会の料理屋とかわらないものが、しかも揚げ物が冷えて出てくるのですね。キャパからして仕方ないと思うが、そもそも、「年に数度慰安旅行でどんちゃん騒ぎ、それで旅館もうるおって」というありようは非常に廃れた。
いきつけになってしまえば、こんななにもない、建物もたいしてきれいでもない(失礼)ところに年に一度10人ほどのおっさんが集まって、飲んで食って、私はとにかく寝ていたわけです。
ある施設がいろいろバリエーション持つのは難しい。いろいろなバリエーションの施設があちこちにあれこれあるのがいい。
サービスは、「選択肢」の豊富さが重要。たくさん選べるなかで、あるサービスだけに特化してほか部分は捨てる施設があっても、わかっている者にはまったく問題ない。。
十把一からげに「あれもこれもこんだけのレベルを満たせ」と掛け声をかけても、そんなもん皆が皆できるわけでもなく、求めているわけでもないのだ。やってられんから供給そのものをやめる、という向きだってでてくる。サービスを一方的に定義づけることでサービスそのものがなくなるのであれば、これこそ「余計なお世話」。
まして、この話になってしまうが、インフラ医療に、みんな要求しすぎ。これ以上はもういちいち書く気にもならないこのごろです。
印象 ExPRESS ― 2013/07/17 23:27
久し振りに眼科医にしか分からないことを書きます。
ExPRESS のこと。
トラベクレクトミー(以下レクトミー)で、開窓して PI するのがじつはこんなにストレスだったのかと、気づく。
以下、非常に偏ったことも書いてます。気に入らない向きはするー推奨です。
結膜に濾過胞をつくる濾過手術は、結膜の状態がよくてなんぼである。
正常眼圧型の緑内障で手術するなら初回から濾過手術でいい。ただ、特に低眼圧(low-teen以下)のものをさらに手術で下げるのと点眼でおしきるのとどちらがいいかと考えると、私自身は手術はどうかなとは否定的なのであるが。すりゃいいってモノでもなかろう。
ちなみにその場合の点眼はプロスタグランディンにしている。βブロッカは低眼圧領域でかえって OPA が上昇したりする。アイファガンはわかりません。
高眼圧で原発性開放隅角もしくは PE なら、1度はトラベクロトミー(以下ロトミー)するのがいい。ロトミーしてあっというまに眼圧があがるなら、それは何度やっても駄目だからさっさと濾過手術するがいい。
ロトミーしてかなり時間たってから再上昇したなら、同一創でもういちどロトミーして効く事が多いから、やらない理由はない。しかし、そのあとまた上ったなら、別創でロトミーして結膜に炎症をおこすよりはもう濾過手術するのがいい。
いうまでもないがロトミーは右下からする。筋に牽引糸かけてぐいっと回し、右真横からロトミーする。正面からみて8時くらいのところに弁が作れるはずである。おもったより簡単なのでやってみるべき。てか、これができなくて緑内障サージャンを名乗っちゃいけないw
ま、顕微鏡をふって耳側からやる、という手はあるけどね。
ロトミーと同時に行う白内障手術については、「白内障として必要なら行う」でいい。どうせの機会だから一緒に、なんてことを緑内障をあまりしないどっかの研修指定病院部長がいってたが、「どうせ」で医療を行うのはやめろ。
ロトミーを右横からやるなら、白内障を同一創からするのはなかなか難しいから、ベント方向から角膜切開で foldable を入れる。後日濾過手術するときはそこからなるべく離れた上方でするわけです。
浅前房になるリスクのある濾過手術については、水晶体再建は must である。白内障がなくても同時にやるべき。
ExPRESS についてはMMCレクトミーほど早期の合併症がない。術後の白内障進行も少ないのだろうが、濾過胞がある眼に追加で白内障手術するのはよろしくなさそうにいまのところ思っている。皮質や核がつまるんじゃないかという人もいる。手術中にそんなにとばすもんかなとは思うし手術後でいうと重力で下にいくだろうから大丈夫だろうとも思うのだが、その人は自分の手術で破片が飛びまくるのを見て気になるのだろう。正直な話で、理解は出来る。HealonV でブロックできそうにも思いますがね。
話は違うがシリコンオイルが ExPRESS に入ってるのは隅角鏡で見たことあるw
まあ単にそこにあったのか通過障害になってたのかはわかりませんが、眼圧は下がっていたので、あっただけなんでしょう。
ステロイド緑内障はロトミーが効くというのだが私にはいまいちその印象がない。そもそもロトミーはとくにシュレム管内壁あたりに流出障害があって眼圧上昇するものに効くのであって、房水産生過多症例に効く理屈はないと思うのですが。
初回に近ければ近いほど、濾過手術はきく。だから、ロトミーせずにMMCレクトミーばかりして、MMCレクトミーはよく効くという人は、これはこれで正しい。
あと、ロトミーもレクトミーも、高眼圧型の症例での平均眼圧は middle-teen におちつくことがおおい。レクトミーのほうがちょっとは低いようにいわれるが、術前条件を眼圧などそろえて比較したデータは見た事がない。
なににしても隅角辺りであれこれ小細工するかぎり結果はそうかわらないということか。
そもそも緑内障手術とくに濾過手術には手技の個人バリエーションがあまりに多い。つまり、ほとんどの場合その手法に慣れれば、違いなんてどうでもいいということである。だから技術の張り合いにも意味はない。結膜切開やら縫合やら強膜弁やら事細かに「私はこうする」なんてイタイだけである。
ExPRESS は、「ひとそれぞれの職人技」つまり科学ではない部分の、標準化をある程度可能にした。これは、すでに標準化のおこなわれてきた白内障や硝子体手術になれた人に、考え方として相性がいい。
いままで緑内障手術しなかった人たちがこれで始める、というのもよくわかる。
レクトミーとちがった部分での工夫について。
便宜上の問題になるが、弁は幅広につくり、 ExPRESS の入れなおしがちがうところからできるようにする。だからスクエアでいいとおもう。三角では入れなおしにくい。
長さは、短めでいいとおもう。レクトミーはふつう fenster の横の輪部から水がもれていくが、 ExPRESS は、効きもしない Lakeやらトンネルやらを考えなくても後ろから漏れる。 deep sclerectomy なんていらない。そんなもんつくって ExPRESS 刺入部が薄くなって裂けたらどうしようもないではないか。同じ理由で、弁はなるべく薄くつくる。
MMC は広範囲にきくほうが当然いいのだから、私は MQA につけて、テノン嚢下なるべく奥までにぐいぐい押し込んで効かせている。MQA の数を数えるのは必須。糸つきMQAがあって、使うと便利である。
弁をつくったら、前房を粘弾性物質でみたして、23Gの内視鏡をつかってイルミネーションで内側から照らしてみると面白い。
症例によっては、シュレム管内の赤血球が顕微鏡下に見えたりする。
そうでなくても、虹彩峡の部分がそれなりにわかる。そこで、シュレム管あたりにピオクタニンでマークした上で、25G針で突く。内視鏡の出番はここで、それなりの場所に通った事が確認できれば、そこへ ExPRESS をいれたらいい。
怖がって寝かして刺入して角膜に埋まりこむのは避けて、ふつうに突く。隅角鏡での先が虹彩に触っていても大丈夫です。
弁は、10-0ナイロンできっちり5-6箇所縫う。横方向の糸は、 ExPRESS の穴の高さでやればいい。そこより角膜側に漏れることはない。
ここのステップはなるべく漏れないようしっかり縫えばいいだけで、濾過量の調整とかしながら縫うのは自己満足。調整はあとでやるものだ。
結膜だが私はほぼ輪部切開のみで行う。輪部に垂直方向の切開はなるべく入れない。閉じるときは10-0自己吸収モノフィラメントで、弁の切開部分にまず2糸いれ、あとは端から端まで連続で縫う。しかしまあここはその人のやりやすいようにやればいいんじゃないですかね。
おわったとき前房にはちょろっと低分子の粘弾性物質を入れておくようにしている。
濾過手術は、術後数日でまず糸が緩んで濾過が増える。1週間目くらいに癒着してきて濾過胞が低くなり眼圧が上るあたりが勝負どころ。奥の側の糸を切り、マッサージして、安定に持っていく。
だから、手術直後はそんなにすることはないし、前房がちゃんとあればすぐに退院でいいと思う。管理したいのはむしろ1週間目前後なのです。
私は、濾過胞ができていても、日に1度程度マッサージさせます。
以上、うまくいくときの ExPRESS の印象とパターン。
いままでのレクトミーよりなんとなく気分も楽だ。
聞いた話だが、術後しばらくしてえらく充血がきつくなってけっきょく濾過胞のつぶれた症例があり、金属アレルギーだったんじゃないかということがあったそうな。
MRIも3テスラまでらしいし、あまり若い人の初回に使いたいとは思わないが、今後ひとつのスタンダードにはなるのだろうと思っている。
濾過量がこの器具でいいのかという議論はあるだろう。アメリカではもっと太い ExPRESS も出たらしいのですが浅前房などトラブルがあって、日本に入ってこなかったそうな。
しかしまあ、1本じゃどうも足りないなら2本使ってみるという向きも出るかもしれませんな、問題は誰が2本目の金を払うかということでしょうけどね。
脱線。前から思っていたのですが、 PI ってけっこうよくないものなのではないですかね。瞳孔から房水が前房にゆきわたるのがよいので、PI通ってそのままそとへ出ていくレクトミーに、たとえば白内障進行が多かったのも、新鮮房水がゆきわたらないストレスだったんじゃないか。角膜にもよろしくなさそうに思う。その点からも、 PI のいらない ExPRESS のほうがいいように思っています。
数少ない経験、乏しい知見と、たくさんの推測を並べた、科学的とはいえない ExPRESS 観なのは自覚していますのであしからず。
ExPRESS のこと。
トラベクレクトミー(以下レクトミー)で、開窓して PI するのがじつはこんなにストレスだったのかと、気づく。
以下、非常に偏ったことも書いてます。気に入らない向きはするー推奨です。
結膜に濾過胞をつくる濾過手術は、結膜の状態がよくてなんぼである。
正常眼圧型の緑内障で手術するなら初回から濾過手術でいい。ただ、特に低眼圧(low-teen以下)のものをさらに手術で下げるのと点眼でおしきるのとどちらがいいかと考えると、私自身は手術はどうかなとは否定的なのであるが。すりゃいいってモノでもなかろう。
ちなみにその場合の点眼はプロスタグランディンにしている。βブロッカは低眼圧領域でかえって OPA が上昇したりする。アイファガンはわかりません。
高眼圧で原発性開放隅角もしくは PE なら、1度はトラベクロトミー(以下ロトミー)するのがいい。ロトミーしてあっというまに眼圧があがるなら、それは何度やっても駄目だからさっさと濾過手術するがいい。
ロトミーしてかなり時間たってから再上昇したなら、同一創でもういちどロトミーして効く事が多いから、やらない理由はない。しかし、そのあとまた上ったなら、別創でロトミーして結膜に炎症をおこすよりはもう濾過手術するのがいい。
いうまでもないがロトミーは右下からする。筋に牽引糸かけてぐいっと回し、右真横からロトミーする。正面からみて8時くらいのところに弁が作れるはずである。おもったより簡単なのでやってみるべき。てか、これができなくて緑内障サージャンを名乗っちゃいけないw
ま、顕微鏡をふって耳側からやる、という手はあるけどね。
ロトミーと同時に行う白内障手術については、「白内障として必要なら行う」でいい。どうせの機会だから一緒に、なんてことを緑内障をあまりしないどっかの研修指定病院部長がいってたが、「どうせ」で医療を行うのはやめろ。
ロトミーを右横からやるなら、白内障を同一創からするのはなかなか難しいから、ベント方向から角膜切開で foldable を入れる。後日濾過手術するときはそこからなるべく離れた上方でするわけです。
浅前房になるリスクのある濾過手術については、水晶体再建は must である。白内障がなくても同時にやるべき。
ExPRESS についてはMMCレクトミーほど早期の合併症がない。術後の白内障進行も少ないのだろうが、濾過胞がある眼に追加で白内障手術するのはよろしくなさそうにいまのところ思っている。皮質や核がつまるんじゃないかという人もいる。手術中にそんなにとばすもんかなとは思うし手術後でいうと重力で下にいくだろうから大丈夫だろうとも思うのだが、その人は自分の手術で破片が飛びまくるのを見て気になるのだろう。正直な話で、理解は出来る。HealonV でブロックできそうにも思いますがね。
話は違うがシリコンオイルが ExPRESS に入ってるのは隅角鏡で見たことあるw
まあ単にそこにあったのか通過障害になってたのかはわかりませんが、眼圧は下がっていたので、あっただけなんでしょう。
ステロイド緑内障はロトミーが効くというのだが私にはいまいちその印象がない。そもそもロトミーはとくにシュレム管内壁あたりに流出障害があって眼圧上昇するものに効くのであって、房水産生過多症例に効く理屈はないと思うのですが。
初回に近ければ近いほど、濾過手術はきく。だから、ロトミーせずにMMCレクトミーばかりして、MMCレクトミーはよく効くという人は、これはこれで正しい。
あと、ロトミーもレクトミーも、高眼圧型の症例での平均眼圧は middle-teen におちつくことがおおい。レクトミーのほうがちょっとは低いようにいわれるが、術前条件を眼圧などそろえて比較したデータは見た事がない。
なににしても隅角辺りであれこれ小細工するかぎり結果はそうかわらないということか。
そもそも緑内障手術とくに濾過手術には手技の個人バリエーションがあまりに多い。つまり、ほとんどの場合その手法に慣れれば、違いなんてどうでもいいということである。だから技術の張り合いにも意味はない。結膜切開やら縫合やら強膜弁やら事細かに「私はこうする」なんてイタイだけである。
ExPRESS は、「ひとそれぞれの職人技」つまり科学ではない部分の、標準化をある程度可能にした。これは、すでに標準化のおこなわれてきた白内障や硝子体手術になれた人に、考え方として相性がいい。
いままで緑内障手術しなかった人たちがこれで始める、というのもよくわかる。
レクトミーとちがった部分での工夫について。
便宜上の問題になるが、弁は幅広につくり、 ExPRESS の入れなおしがちがうところからできるようにする。だからスクエアでいいとおもう。三角では入れなおしにくい。
長さは、短めでいいとおもう。レクトミーはふつう fenster の横の輪部から水がもれていくが、 ExPRESS は、効きもしない Lakeやらトンネルやらを考えなくても後ろから漏れる。 deep sclerectomy なんていらない。そんなもんつくって ExPRESS 刺入部が薄くなって裂けたらどうしようもないではないか。同じ理由で、弁はなるべく薄くつくる。
MMC は広範囲にきくほうが当然いいのだから、私は MQA につけて、テノン嚢下なるべく奥までにぐいぐい押し込んで効かせている。MQA の数を数えるのは必須。糸つきMQAがあって、使うと便利である。
弁をつくったら、前房を粘弾性物質でみたして、23Gの内視鏡をつかってイルミネーションで内側から照らしてみると面白い。
症例によっては、シュレム管内の赤血球が顕微鏡下に見えたりする。
そうでなくても、虹彩峡の部分がそれなりにわかる。そこで、シュレム管あたりにピオクタニンでマークした上で、25G針で突く。内視鏡の出番はここで、それなりの場所に通った事が確認できれば、そこへ ExPRESS をいれたらいい。
怖がって寝かして刺入して角膜に埋まりこむのは避けて、ふつうに突く。隅角鏡での先が虹彩に触っていても大丈夫です。
弁は、10-0ナイロンできっちり5-6箇所縫う。横方向の糸は、 ExPRESS の穴の高さでやればいい。そこより角膜側に漏れることはない。
ここのステップはなるべく漏れないようしっかり縫えばいいだけで、濾過量の調整とかしながら縫うのは自己満足。調整はあとでやるものだ。
結膜だが私はほぼ輪部切開のみで行う。輪部に垂直方向の切開はなるべく入れない。閉じるときは10-0自己吸収モノフィラメントで、弁の切開部分にまず2糸いれ、あとは端から端まで連続で縫う。しかしまあここはその人のやりやすいようにやればいいんじゃないですかね。
おわったとき前房にはちょろっと低分子の粘弾性物質を入れておくようにしている。
濾過手術は、術後数日でまず糸が緩んで濾過が増える。1週間目くらいに癒着してきて濾過胞が低くなり眼圧が上るあたりが勝負どころ。奥の側の糸を切り、マッサージして、安定に持っていく。
だから、手術直後はそんなにすることはないし、前房がちゃんとあればすぐに退院でいいと思う。管理したいのはむしろ1週間目前後なのです。
私は、濾過胞ができていても、日に1度程度マッサージさせます。
以上、うまくいくときの ExPRESS の印象とパターン。
いままでのレクトミーよりなんとなく気分も楽だ。
聞いた話だが、術後しばらくしてえらく充血がきつくなってけっきょく濾過胞のつぶれた症例があり、金属アレルギーだったんじゃないかということがあったそうな。
MRIも3テスラまでらしいし、あまり若い人の初回に使いたいとは思わないが、今後ひとつのスタンダードにはなるのだろうと思っている。
濾過量がこの器具でいいのかという議論はあるだろう。アメリカではもっと太い ExPRESS も出たらしいのですが浅前房などトラブルがあって、日本に入ってこなかったそうな。
しかしまあ、1本じゃどうも足りないなら2本使ってみるという向きも出るかもしれませんな、問題は誰が2本目の金を払うかということでしょうけどね。
脱線。前から思っていたのですが、 PI ってけっこうよくないものなのではないですかね。瞳孔から房水が前房にゆきわたるのがよいので、PI通ってそのままそとへ出ていくレクトミーに、たとえば白内障進行が多かったのも、新鮮房水がゆきわたらないストレスだったんじゃないか。角膜にもよろしくなさそうに思う。その点からも、 PI のいらない ExPRESS のほうがいいように思っています。
数少ない経験、乏しい知見と、たくさんの推測を並べた、科学的とはいえない ExPRESS 観なのは自覚していますのであしからず。
いった店 洋食 蕎麦 スペイン風バル ― 2013/07/21 20:14
「Cotelette」 竹田街道大手筋を北へ
フォンの入った寸胴鍋が並び、できそう(何が?)な感じのシェフの店、調理場が客席より広い。
金網にのせられた厚めのやわらかい赤身のビフカツは、しっかり肉くさい(ほめてる)。粗いパン粉のころもは外れても軽いのであまり気にならない。コストセーブなのかつけあわせはせん切りキャベツのみに、自家製マヨをフレンチっぽく振ってる。これはこれで、よいビフカツ、1.3Kほどで安い。
狩猟免許更新の講習のために福知山へ。府内のどっかで日曜日にやってくれるだけありがたいと思えってか。
福知山は海やスキーの行き帰りにむかしよくとおって、あれこれ抜け道も研究したが、街自体はぜんぜん知らない。
「神戸屋」 洋食 福知山
Pioneer のカーナビ(最新パッチ済み)の電話番号案内使ったら、引越し前の場所に誘導された。ほかにも不満は一杯あってこのカーナビほんまにどうしようもないな、、、
旧店舗前の工場のかたに教えていただいて、程近い移転先に無事到着。
ナポリタンつき、ころもも肉ももったりした、昭和なビフカツ。単品1K弱。コメント略。
福知山には「自由軒」という洋食屋もあるのですが、この夏はクーラー故障で出前のみであった。店前メニュにはビフカツはみあたらず、もう行くこともないとは思う。
「青葉」 寿司 御霊公園前 福知山
福知山の夜はほんまなんもないし、唯一ようわからん小路(奥の方で呼び込みあり)は、人影なくて不気味。
この店、きれいだし、カウンタで一人で飲めます。代替わりか板さんは若かった。特に相手はしてくれない。福知山ならではというものはないにしても、そこそこのものがふつうに食えて、近所にあったら使いやすいとおもう。鰻白焼きプラスてきとーに握り5貫と酒2杯で約5K。
「拓朗亭」 蕎麦 亀岡
京都かいわいではあちこちに関係者のいる、名の通った店で、10年前からいってみたいと思っていた。
入り口にいろいろ気難しそうなことは書いてあるが、たぶんむかしより優しくはなったんだろう。蕎麦は、時期も悪いし、こんなもんか。素直そうな女子バイト集めてるのは、羨ましくは思った。
「Santres」 スペイン風バル 京都河原町五条下がる
料理人たちはけっこう若いがどういう筋なんやろ。気軽に呑むには問題ないし接客もちゃんとしてる。ただ、パエリアはジャポニカで、ねばっこくぬるぬるしてるのは仕方ないと思って注文すること。安いグラスワインが結局お得。そこそこ食って呑んでひとり4Kほどでした。
いった店 日本酒 ビストロ 京都 ― 2013/07/25 20:14
「味野里香」 新町御池上がる 割烹
おそらく60台の夫婦のしておられる、調度はいまふうな居酒屋というか割烹というか。写真はピンぼけ。「みのりこ」と読むらしい。
いったのが遅かったせいかもともとそうなのか、メニュらしいものはなく、どんなものがほしいかきかれて、こたえたらそれっぽいものがでてきた。酒については、まず料理をたのんで、それにあわせたものを考えてもらうほうがよろしいようです。2品に酒3杯で3K台。あっちでは鍋やってるグループもいたし、しっかりしたものもいくらでもあるはず。雰囲気からの偏見ですが、理屈の多い中年客が多そうに思う。偏見ですよ。
ぱっとみたところでは有名な地酒をメインにおいてるようです。八海山や磯自慢(山本屋PBw吟醸)や十四代なんかをみて素直に喜べる日本酒好きならいいとおもう。たぶんもっといろんなものが隠されてるとは思いますが。亀の翁の箱も並んでいてなつかしかった。
ええかげんな印象記です。まあ、もうちょっとちゃんといってよくわかってからまた書くということで。
「両川」 押小路室町 居酒屋
若者向けの、個人のやってる居酒屋、という表現になるかな。
上の店よりもっと2段階ほどマイナーな地酒が並ぶ。ちょっと日本酒にはまってもうちょっといろいろ呑んでみたいという向きにはいいでしょう、いまどきそういう層がどんだけいるのかわかりませんが。料理は1品1K弱。2品と2杯とつきだしで4Kほど。
ご主人おそらく30台後半。いきなり日本酒と米についての薀蓄を披露されてなんだろうと思った。7号酵母なんていきなりいわれてわかるかいな、、、「真澄」酵母ですねいま調べたら。
「ビストロ ボンモルソー」 寺町錦を一筋上がって西に入る御幸町手前 フレンチ
リヨンのデコレーションがいっぱい貼られている。昼行きましたがたぶん内容は夜とそんなにかわらないと思う。ひとりでも大丈夫でしょうがまあペア向きでしょうねえ。
プレフィクスで3.2K、内容は質実剛健な感じ。そこそこ量はあるし、しっかりした味。仔羊ステーキのつけあわせポテトはちょっと拍子抜けだし、鯛はカマまででてきて、家内が食うのに苦労した。かにかくに、ひくところはひいているが、この値段なら仕方ない。グラスワイン赤も適切に3種あるし、なかなかよいビストロ。てか京都ってビストロ多いよねえ。
風たちぬ 感想 ― 2013/07/28 23:38
技術ひとすじの主人公は宮崎監督自身でしょう。
この人は飛行機が作れればそれでいいので、国のためなんて実際のところ考えちゃいないが、国を利用できるならためらわない。そのへん、お花畑左翼といわれたり、この映画作ったせいで変な国に軍国主義者よばわりされたりする監督自身そのもの。
つまりこの映画は、宮崎監督自身の言い訳として壮大に展開します。
で、ヒロインですがこれがまた極端な人です。死を目前に、美しく思い出されることのみを願って行動し、姿を消す。これって、「みごと散りましょ」という、日本型思考そのものなんですな。「ありよう」を追求するタイプ。
余談ですがいまだに日本人には「見せ場があればそのまま死んでもかまわない」という思考があると思う。まったくの余談。
「やりたいことをしたい」パターンの人間と「やりたいようにしたい」パターンの人間を交差させるために懸命にいろいろ伏線をはるのだが、はっきりいって不自然。あちこちちぐはぐ。
そもそも、結局お互いの人生に影響与えたとは思えない。2人とも、相手がいなくても、それなりに好きなようにして生きたり死んだりしただろう。
物語では、奇跡は一度に限るものだ。葛藤のない主人公の存在が奇跡なのに、そこに一途なヒロインが出現する奇跡は都合よすぎる。
しかし、最後にその居心地の悪さは解決する。夢でヒロインが「あなたは生きて」という場面である。
彼女は、主人公を許すためそのためだけに、この物語にでてきたのである。この物語は、「この主人公が許されて生きていく」というメタレベルの奇跡として完結する。つまり、宮崎監督自身が、自分は許された存在だと開き直ってしまったのでしょう。
日本型美学の化身に至るヒロインの存在感のインフレは、許しを与えるものがしょぼくては困る、ということにほかならない。そして、主人公と同質のものでも困るのである。
目的意識をちょっとシフトしてしまえば、「自分のやるべきことをひたすらやっていたら、国が滅びていました」というのは、実はほとんどの国民の実感だったのではないですか。その中で、「やりたいこと」をやっていた彼には、うろめたくなるだけの理由がある。
「10年」を終え、国が滅ぶや、さっさと許される夢をみてしまうのはいかにも早いが、ここが監督の腕でしょう。凡百の監督なら、戦後延々と生きつづけた死に際の夢に彼女を連れてくると思う。
個人生活でも仕事でもとにかく、これ以上ないもの、を見てしまったらあと困る罠、とも思った。ファウストはそこで死ねたからいいんですが、芋粥を食ってしまったあとも生きなければいけないらしいし。いいワインがあるんだ、というのはもっともな科白です。飲まなきゃやってられないわなそりゃ。
いろいろ宮崎監督に都合よすぎるのだが、映画なんだからまあええやんというのが感想。監督の好きな飛行機は描きたい放題。きれいな絵もてんこもりだし、見るに価すると思う。
ちょっとぬけぬけと、なにやってくれるねんとも思うけど。それを押し通すようにユーミンの「ひこうきぐも」が鳴る。
ほんまなんでも利用するねんなあ。
「紅の豚」にあった「照れ」はもう、微塵もない。
細かいところでは、、、、
火災であがる煙雲が固すぎる。庵野さんにやらせたらもっときれいに吹き上がったろうと思う。ま、きれいすぎてはこまるのでしょう。
口でやるプロペラエンジン音は、面白いのは確かですがやりすぎ。
結核患者とそんなにキスするなよとも思った。宮崎アニメで直接にキスの描写はそうないからこれもわざと、なんだろう。煙草も、よっぽどいちいちいわれて頭にきてるんだろうな監督。聖人君子じゃないと文句言うのはやめてくれといいたそうだ。
医師になった主人公妹が、「となりのトトロ」でのさつきそっくりに泣くシーンがある。ジブリ泣きというそうです(笑 もともと「トトロ」では娘は一人だったのが、物語を作る上での都合から「さつき」と「メイ」になったのは知られる。さつきはわかりやすく進行させるための狂言回しである。彼女は、病気のお母さんが帰ってこないのではないかと泣く。
こちらの物語では、お母さんは結局帰ってこなかったのです。もちろんメイも生まれない。
公開後ちょっとたつのですが、まだ、あまりあれこれいう人いませんしね。
実在人物をモデルにして戦闘機だの結核だのと、描写される内容そのものにぶつかって、どういっていいかわからず、困っている人は多いと思う。もっと困ればいいw
この人は飛行機が作れればそれでいいので、国のためなんて実際のところ考えちゃいないが、国を利用できるならためらわない。そのへん、お花畑左翼といわれたり、この映画作ったせいで変な国に軍国主義者よばわりされたりする監督自身そのもの。
つまりこの映画は、宮崎監督自身の言い訳として壮大に展開します。
で、ヒロインですがこれがまた極端な人です。死を目前に、美しく思い出されることのみを願って行動し、姿を消す。これって、「みごと散りましょ」という、日本型思考そのものなんですな。「ありよう」を追求するタイプ。
余談ですがいまだに日本人には「見せ場があればそのまま死んでもかまわない」という思考があると思う。まったくの余談。
「やりたいことをしたい」パターンの人間と「やりたいようにしたい」パターンの人間を交差させるために懸命にいろいろ伏線をはるのだが、はっきりいって不自然。あちこちちぐはぐ。
そもそも、結局お互いの人生に影響与えたとは思えない。2人とも、相手がいなくても、それなりに好きなようにして生きたり死んだりしただろう。
物語では、奇跡は一度に限るものだ。葛藤のない主人公の存在が奇跡なのに、そこに一途なヒロインが出現する奇跡は都合よすぎる。
しかし、最後にその居心地の悪さは解決する。夢でヒロインが「あなたは生きて」という場面である。
彼女は、主人公を許すためそのためだけに、この物語にでてきたのである。この物語は、「この主人公が許されて生きていく」というメタレベルの奇跡として完結する。つまり、宮崎監督自身が、自分は許された存在だと開き直ってしまったのでしょう。
日本型美学の化身に至るヒロインの存在感のインフレは、許しを与えるものがしょぼくては困る、ということにほかならない。そして、主人公と同質のものでも困るのである。
目的意識をちょっとシフトしてしまえば、「自分のやるべきことをひたすらやっていたら、国が滅びていました」というのは、実はほとんどの国民の実感だったのではないですか。その中で、「やりたいこと」をやっていた彼には、うろめたくなるだけの理由がある。
「10年」を終え、国が滅ぶや、さっさと許される夢をみてしまうのはいかにも早いが、ここが監督の腕でしょう。凡百の監督なら、戦後延々と生きつづけた死に際の夢に彼女を連れてくると思う。
個人生活でも仕事でもとにかく、これ以上ないもの、を見てしまったらあと困る罠、とも思った。ファウストはそこで死ねたからいいんですが、芋粥を食ってしまったあとも生きなければいけないらしいし。いいワインがあるんだ、というのはもっともな科白です。飲まなきゃやってられないわなそりゃ。
いろいろ宮崎監督に都合よすぎるのだが、映画なんだからまあええやんというのが感想。監督の好きな飛行機は描きたい放題。きれいな絵もてんこもりだし、見るに価すると思う。
ちょっとぬけぬけと、なにやってくれるねんとも思うけど。それを押し通すようにユーミンの「ひこうきぐも」が鳴る。
ほんまなんでも利用するねんなあ。
「紅の豚」にあった「照れ」はもう、微塵もない。
細かいところでは、、、、
火災であがる煙雲が固すぎる。庵野さんにやらせたらもっときれいに吹き上がったろうと思う。ま、きれいすぎてはこまるのでしょう。
口でやるプロペラエンジン音は、面白いのは確かですがやりすぎ。
結核患者とそんなにキスするなよとも思った。宮崎アニメで直接にキスの描写はそうないからこれもわざと、なんだろう。煙草も、よっぽどいちいちいわれて頭にきてるんだろうな監督。聖人君子じゃないと文句言うのはやめてくれといいたそうだ。
医師になった主人公妹が、「となりのトトロ」でのさつきそっくりに泣くシーンがある。ジブリ泣きというそうです(笑 もともと「トトロ」では娘は一人だったのが、物語を作る上での都合から「さつき」と「メイ」になったのは知られる。さつきはわかりやすく進行させるための狂言回しである。彼女は、病気のお母さんが帰ってこないのではないかと泣く。
こちらの物語では、お母さんは結局帰ってこなかったのです。もちろんメイも生まれない。
公開後ちょっとたつのですが、まだ、あまりあれこれいう人いませんしね。
実在人物をモデルにして戦闘機だの結核だのと、描写される内容そのものにぶつかって、どういっていいかわからず、困っている人は多いと思う。もっと困ればいいw
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