感想と考察w 「けものフレンズ」2017/04/12 13:02

ネタバレしますよ。

CGがひどいが、慣れます。そして、ちゃんとしたアニメでやってるところが想像できなくなる。後にいくほど動きが止まってセルっぽくなるように思う。
設定のほうは相当作りこまれています。終始いろいろ、特にどうでもいいような小物まで整合性とれてるのも、CGなのでやりなおしがセルより容易だからじゃないのかな。事前設定を甘く見すぎかw

ヒト化された動物たちは、種に応じた個性を与えられつつ「かわいい少女」に特化している。みんな仲良し、ふだんやってることは全部たーのしー「ごっこ」で、致命的なこともおこらない。思わせぶりな例外を除いて、基本的には悩みも葛藤もない。自己犠牲もほとんどためらわない。総攻撃は、感動的ですらある。
いっぽう、まじめに設定するなら、退去にせよ滅亡にせよ、この世界から人間が去る理由があるはずで、いろいろコワそうな素材が適度に撒き散らされてる。それなりにシリアスそうなネタが積み上げられていくので、みていたらそれなりにはまってしまう。

つまり、ぬるいやりとりにひたるか、世界について深読みするかしか、見る側はすることがない

しかしなんで、かばんちゃんは、体毛にもどらんのか。根本設定に属するところはもうちょっと分かりやすいほうが有難いのですが、ラスト近くに来る、悟空の毛からできた分身が居場所もとめてうろつくような座りの悪さ。余韻?w
「けもの」は「けだもの」で、毛の生えた生き物を指す。だからここに鳥や爬虫類を入れるのは本来は違うはずで、むしろ、「毛そのもの」から再生されたヒトが「フレンズ化」したという、かばんちゃんのほうが近しい。
「けものフレンズ」という題名が、かばんちゃんは何者かという謎の回答そのものだった、という誰でもしそうな考察も、しておきます。「毛者」やもんな。

ここからあと、世界はどうなっていてかばんちゃんはどうなっていくのか。
たぶん先に行くほどお気楽にすまなくなっていきそうだが、そこをどこまでお気楽に仕上げるかが、あるかもしれない第2期の課題かもね(適当)。
このまま放りっぱなしというのも、じゅうぶんありでしょう。商品として考えると、考察班がもりあがって大成功に至ったので、それを再現してこれ以上のコストパフォをもたらすのは、なかなかむつかしいのでは。

はじめのとっつきにくさを超えたら、あとは最後までひとにやさしくて、ひたってしまう。ドラッグみたいな感じです。

少女たちだけの放課後」に感情移入できん向きからは拒否反応出るでしょうな。無害だし、基本的には退屈です。それがいいのですけど。不思議の国のアリス、も、そのように形容する向きがある。
ゆっくり終わりつつある、放棄された楽園自分探しする主人公のわかりやすい成長物語。文明の痕跡をめぐる、3人組のロードムービー各種少女アニメの設定を総集編的に引用。芸を見せまくる声優陣
ニミズム的世界観日本ならではの、理屈好き大きなおともだち向けアニメの、現状における極北と思う。
まあ、そう深読みさせてくれるということですがw

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