病院の統廃合リスト2019/10/02 17:43

厚労省が再編の検討を求めるとして病院のリストを出してきた。

厚労省、424公立・公的病院に再編要請へ(病院名一覧つき)
2019.9.26 18:23 産経
「厚生労働省は26日、全国の公立病院や日赤などの公的病院のうち、診療実績が乏しいなどと判断した424病院に統廃合を含めた再編の検討を求めることを決め、病院名を公表した。」「公立・公的病院の再編は、都道府県ごとにまとめた「地域医療構想」の一環。厚労省は全国1652の公立・公的病院のうち1455病院について、がんや救急医療など9項目の診療実績を分析。手術件数などが一定水準未満の病院のほか、車で20分圏内に同程度の実績の病院が複数ある場合も要請対象とした。」

厚労省のリストは以下。

地域医療構想自体は、県内整備を県に丸投げして県同士競争させ、医者の団体に開業調整させて、厚労省の手綱をとにかく強めたいというどうにもならない代物ではあるけれど、再編について言いたくなる気分は、すくなくとも知ってる病院についてはわからなくはない。

私の知ってる僻地病院も入ってるが、そのひとつ、、、
平成の大合併で同じ市になった、車で30分程度のところに、2つ500床程度の病院がある。平地で年に数度の大雪を除けば、自動車での移動には問題がない。
で、同県の医大は非力で医師派遣は出来ず、隣県の医大に内科医を頼むも、整形なら10人くらい送れるとよくわからない応対しかしてもらえず。田舎の老人に必要なのは消化器呼吸器循環器の内科医なんですよ。
眼科だが、お礼奉公系医大に身代金を払ってひとり、さらに田舎医大からひとり引っ張ってきたものの、手術もできない。近所の開業医に講師代払って手術についてもらっている状況。市の医療経営担当の、もと隣の市立病院院長に、もともとれないとぼやかれる。それでも、引っ張ってきた市職員は、手柄なんでしょうな、
10年近く前だからいまはどうか知らないが、、そんな病院いりますか。

日赤もたくさん入ってるらしい。
日赤は国立病院(これもとっくに民営化されましたが)とともに、戦争時に医師をそこから出す組織という設定の筈で、かつ、いざとなったら戦争中の医療拠点でもある筈ですが、防衛医大もあるし、医療拠点についても、もうそういう時代ではないということか。

近所にちゃんとした病院があるのに、開業医並みの内容で地域の就業対策みたいなとこは、開業医も増えた昨今、そのままやっていけへんのは当たり前なんではないかしら。私の知る範囲の話ですが。

医者のいない僻地に医療機関を、という状況は大きく改善されている。
そこそこ道路も整備され、今時の病院に求められる高度機能のためには医師が集中する必要があるのだから、小さい病院をばらまくのはもう無理、要所要所に大きい病院をおくしかない。
搬送中に亡くなる人も出るにせよ、全体では助かる方が多いと思うのですが、そのへん数値化されてるんだろうか。

ちょっとでも助からない人がいるのなら、というコスト度外視のインフラ整備ができる状況ではもうないと思うのですね。

これをもってトロッコ問題にしないでほしい。このままにしておけば5人死ぬから軌道を切り替える、その切り替えた先にいる一人をゼロに近づける努力はできるのだから。
ゼロには絶対ならないにしても。