俳優の逮捕と、作品のお蔵入り2019/02/04 12:03

出演俳優がなんか事件起こすとその出演作品がみられなくなる

過去に放映されたものも、配信も上映されなくなるが、これはまだいちどは見られる形になったからましなほうで、公開されてもいないのに上映が憚られたりもするのですな。

スポニチアネックス 2019年2月4日(月)
「、、、、逮捕した。これを受け、NHKの有料動画サービス「NHKオンデマンド」は新井容疑者が加藤清正を演じた2016年の大河ドラマ「真田丸」など10番組の新規販売を停止した。」
キノフィルムズ@kinofilmsJP
「 映画「台風家族」出演の新井浩文さんの逮捕報道を受け、
2019年に予定しておりました同映画の公開を延期することと致しました。」

映像作品というのはその俳優だけのものではない。
なにかあるたびにしまい込んでいたのでは作り手がたまらないし、あれは好きな作品で何とかならんのかと、あちこちでいう人も出てきたりする。

犯罪者のでてくる作品に自社製品が紐付けられたんじゃ困る、というスポンサーの意向はよくわかるしそれが第一なのでしょう。とくに性犯罪など、「被害者がそれを画面で見たときの気持ちを考えろ」というのが、感情移入しやすい日本人にはわかりやすい。

あれこれ仕方のない「お気持ち主義」ではありまして、つまり作品をしまい込むことが、被害者のケアになっているのですね。

日本の社会制度は、ましになってきたとはいえ、被害者を「癒す」仕組みをあまり想定していない。
被害者の癒しは、加害者の厳罰のみから得られるように、基本的にはなっている。
だから「死刑」もなくならない。
出演作品も、作品=加害者にかかわるケガレとして、世間様の目に触れないよう隔離するような扱いになってしまうのですな。加害者に対するペナルティの巻き添え

歌は世につれ世は歌につれといいます。 JASRAC はそうは思ってないようですが、アート作品というのは、公共財として扱うべきと思うのですよ。

これは何度も書いたと思うしこれからも書くと思いますが、そろそろ、「加害者の厳罰」に頼るより、もっとしっかり、お得意の「寄り添う」精神にのっとって、被害者を癒すシステムを考えてはどうか
死刑廃止論者も、作品しまいこみ反対論者も、そこをすっとばしてるから実効性のあることを言えないのではないかと思うのですが。
全国犯罪被害者の会さんあたりがそこまで踏み込んでくれたらよかったのですが、解散されてしまった。そこまで手が回らないよ、ってのはわかりますがね。

どうしても関係者ワケアリ作品を衆目にさらすことに抵抗があるなら、ネット配信の本格化した昨今なので、有料でそういうお蔵入り作品専門チャンネル作ったらどうなんだろうと思います。

その収益の一定部分は、必要な被害者救済に役立つよう使うと。正当化できます。
あえてそこに行く人にしか見えませんから、被害者の目に触れるリスク(リスクなのかそれ)は格段に下がります。

「相棒」でも再放送できないもん結構あるようですし、高樹沙耶のからむものについてはドラッグ依存にたいする対策に使うとかでどうなんだろうか。
私としては、スペル星人をなんとかしてほしい。あれは犯罪ですらない。ようつべの悪い画質はもう飽きたんで、 Netflix あたりで考えてくれないだろうか。

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