モスタルのカツレツ、ザグレブのステーキ ― 2018/08/17 05:44
クロアチアとボスニアヘルツェゴビナにいきまして。
移動に2回ほどドライバ雇った。
かたやボスニアヘルツェゴビナ出身で、内戦の話が、わざわざ聞きはしなかったところで、案内しながらどうしても出てくる。
かたや、クロアチア出身、バスケのコーチをしながら定職もなかなかみつからずといった話。
ユーゴスラビアであったころはよかった、という気分がひしひしと伝わってきた。隣人同士だったものが宗教で殺し合い、EUになって、気のきいたもんは出て行くし、競争力のない分野は安いものが外から入ってくるので産業の育成もできないし、、、という話を、どういう顔して聞いたらいいものでしょうか。
それはともかく、食い物の話。
ボスニアヘルツェゴビナのモスタルというと、高い橋で有名。これもクロアチアの爆撃で崩落し、ほぼ10年たって再建され世界遺産になっている。
壊れたままにして戦争の負の遺産に、にはならんのね。そのままにしとくと不便なのもともかく、差しさわりがありすぎるんでしょう。川をはさんで一方にはカソリック、一方にはモスレムが分かれて住んでるそうです。
「Šadrvan」 Mostar レストラン
ドライバー氏のすすめ。庭園風レストラン。
こちらの観光地にあるレストランはどこも入口に若い女性が立ってる。ここは民族衣装だが、たいがいはそうではない。レストラン自体がそこからちょっと奥まったところにある場合などは、だから表に出て立ってるんだろうけど、立ちんぼに見えてしまって申し訳ない。
恰好がそこそこカタギだから間違うことはないのでしょうが。

ここ、ボスニア料理の店ということなのです。 Veal Cutlet というものがあった。おおビフカツとオーダーしたら、どうみてもただのディープフライしたステーキで、パン粉がついてない。

味に文句はない。素揚げをカツレツと出されたのははじめてです。
このへんはそうなんかいと思ってたところで、ガイドブックによるとクロアチアのザグレブにはザグレブステーキというものがあって、写真を見るとカツに見えるのですね。
ザグレブで飯を食おうと、はじめに入ろうとした Vinodol という店は、おもてのストリートカフェのところで食いたいといったら、席は空いてるのに鼻であしらわれて建物の奥の、テーブルの並ぶでかい空間に押し込まれたので、入るのはやめた。態度の悪い店員が多い。
町の中心の広場に近いところの店に入った。
「Stella Bar & Restoran Vip」 Zagreb レストラン
写真のようなところ。説明も何もいらんと思います。

ここのメニュにたしかに Steak Zagreb Style と英語表記があって、ポークです。カツですね、これは。

カツ表示なのにステーキ、ステーキ表示なのにカツ、というのが続いたので書いてみました。
(後日補注、引用あり)
玉村豊男「料理の四面体」読んでいて、パン粉のないカツレツの謎が解けた、かな。
「コトゥレットは、肋骨の背側についている肉を骨ごと厚く切りとったものを指す。」「だからその肉を煮ようが焼こうが揚げようがコトゥレットはコトゥレットなのだが」とある。
なるほど、念のためにぐぐったら、
coteletteとは? ① 仔牛・羊・豚の骨付き背肉のこと。チョップ。 ② ① の形にした肉・魚をバター焼きなどにした料理。卵とパン粉をつけてソテーしたイギリス風コートレットは,カツレツの語源。
へえ、ふつうに回答がころがってましたわ。
日本の、パン粉のついた揚げ物を常にさす言葉ではないのか、ドイツ語のシュニッツエルはどうかとしらべたら、これも、薄切り肉を指すので単に焼いたものでもいいらしい。
衣のついたステーキのほうはまだ調べず。
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