博士課程と博士号2016/05/10 09:24

博士課程でたというのに博士論文が確認できないと、うれしそうに週刊ポストが騒いでいるらしい。
絶好調週刊文春のあとをおっかけてるつもりでしょうか。

9日発売の週刊ポストは、日銀の桜井真審議委員について日銀のホームページ(HP)上で「博士課程修了」と記載されているにもかかわらず、博士論文の存在が確認できない-と指摘した。日銀広報課は「博士課程の規定の単位を取得したことを示しており、学歴詐称には当たらない」との立場だ。」

医学部でもそうだが、博士課程修了したってそれだけで博士にはならない。
課程修了と同時もしくは、課程修了後退学の上、博士論文を出したうえでの話である。
博士過程修了は、博士論文と不可分なものではないのです。

私はさいわいはやいうちに論文つくったので終了とともに論文の審査を受けて博士になりましたが、課程修了後退学の上、ちょっと時間立ってから論文出して博士になるなんていくらでもあるはなし。

そのうえ、課程をへずに、論文だけで博士になるシステムだって、あるのだから、もっぺん書くと、博士過程修了は、博士論文と不可分なものではない。

まして、文系でしょ。
文系の場合、特に法学部などは、課程を終えるまでにどっかに教職が見つかる方が多いときく。
ほかの学部にせよ、たとえ過程を終了したって、論文出して博士になるまでに職場をえてしまって、超多忙でなにがなんやらわからなくなることもあるわけで、そのまま博士論文なしだっていくらでもあるわけです。

それでも、博士課程が修了しているのであれば、博士課程修了と書いたってなんの経歴詐称にもならない博士と称しさえしなければ、それは正しい。

これは、院以上の学歴があればほとんど常識と言っていいことだと思うのだが、いったいなにをうれしそうに騒いでいるのか。
いや、記者の学歴がどうのという気はなくて、その程度の取材能力で記事あつめて雑誌なんかつくって大丈夫かといっているのですが。