医療職と風俗2014/01/29 16:23

この場合の風俗はいうまでもなく性産業です。

こういうブログがあるのを教えてもらった。

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http://mlabo.net/2014/01/1727/
風俗嬢の実態、教えます。

「その中で水商売という夜の仕事を公言するようになって感じたことは
  医師と薬剤師は夜の仕事を馬鹿にしすぎ。どんな神経してんの?
です。
「木村さんは夜の仕事するような価値の人じゃない」
「気持ち悪い」
「じゃあすぐヤれるの?」
「君みたいな人がいるから性感染症が蔓延する」
等々、きっつーい言葉をかけて下さった方は9割以上が医師、薬剤師もしくはその学生だったりします。」
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医療職のみの問題じゃなく、「キレイ(清潔)」であることに大義名分のある医療職を通して、「ケガレ嫌い」の日本人の本音が噴出しとるんでしょうなあ。
「きたないもの(おもてだってみせないほうがいいもの)」の頬被りが広がってしまって、そういったものとのつきあいのわからんもんも、増えてると思う。ガキ帝国である。

その上で、特に医療職について考えてみた。
本来医療職は坊主に近いもので、もともと巫女であった売春婦と同様に、個別性を放棄した癒しや許しを与えるべく、穢れを超えた「聖」性をもつはずなんですが、医者はいまや、エビデンスに応じて結果を切り売りする知識を盾にした、ホワイトカラー(現代的な意味ね)エリートみたいになっちゃっている。
聖性(つまり僧服の白カラーをつける資格)を失った医者なんてただのブルーカラーです。
そもそも風俗職にいろいろいうのって同族嫌悪としか思えんわw
いや実際、懸命に眼脂をきれいにする努力も、病んだ身を安らかに逝かせる努力も、欲望いっぱいのペニスをイかせる努力も、同一のもんです。

穢れだの聖性だの古代や中世みたいなことをいうのも仰々しいので、もっと今風にいうと、近代医学での医者は、「病院」の成立で発生した患者群というより疾患群の管理者なのですな。
だから、疾患群に非常に近いところで作業する風俗労働者は、「そんなところで仕事するなんて馬鹿に違いない」とばかりに管理者目線であれこれついいいたくなるのでしょうけどねえ、人間を相手にしてるんじゃなく「病気に近い性器」に話しとるわけでそりゃ相手にすれば不快だろうし、知識格差がそんなになくなってしまうと、ただのうざい説教おじさんである。

ま、いちばん簡単に言うと、人間は偉そうに出来る機会を逃さない、ということですな。
ヘルスにいったおっさん、嬢が未成年と知るや説経はじめて泣かせた上にあと5分になったら「じゃあやってくれ」。下品な雑誌で読んだ。

医者なんてどこまでいっても敗者復活戦のサポーターでしかない。
いかがわしい「聖性」を失っても、エビデンスに基づいた権威ある医療を供給して、高く評価され、正当にwひとを見下ろして指図したいという希望はよくわかるのではあるが、どうせ人間死ぬのである。
人間らしい尊厳を以て負けたいと思うのであれば、とくに末端の性産業従事者にそんなに偉そうにできないはずであると思うがどうか。元締めはただの女衒だから話は違うにしても。

正直、性産業従事者を身内に欲しいとは思わんのが、この話の弱いとこですけど、それとこれは話が別w

てかさあ、医療職だからあえて風俗もやってることもカムアウトして特権的にクレームつけられるわけでしょ。そうじゃなきゃソープ嬢のブログ日記とかわらんので、この話はどこかおかしい。

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