手術しにいける病院2011/12/11 22:18

当院では、登録医は手術してもらえるようになってる。もちろん入院中の患者の面倒はスタッフがみる。
手術点数からの収入の最大5割まで報酬として出すようにもしていて、どうぞやってくださいと言っているのですが、ご近所の開業医の先生はぜんぜん乗ってくださらない。
ま、する気があるなら自前でするわね。

田舎なので、自前で手術するスキームが新規開業でも成り立つのですが、都会では、いまさらなかなかそうもいくまい。
「年間1000件する気のない開業医はけっきょく自前ではやらなくなる」と言い切る先生もいらっしゃる。そんな数いまさら無理じゃないか。

そこそこ病院でちゃんと手術してきて、最近開業した、月にできそうな症例は10件もないけど手術したいという先生なんかが登録して、手術しにいける病院があればいいと思うのですがねえ。

自分でやるとリスク高いし、アメリカ並みに白内障緑内障は日帰り硝子体でも1-2日で退院なら受け持ち病院医の負担も少ない。報酬がそんなになくても、「自分がやって、あとは自分の医院で通院で経過見る」ということができるのは大きいだろう。
近いことをやってるところはあるようですが。

私は以前、大学でデーサージェリーやっていた。そのとき、これを登録医に開放すればいいのになあと思ったものだった。というのは、デーサージェリーのスタッフが増えたわけではなかったので大学医にとっては仕事が増えるだけ、私のような物好きは面白がってやっていたが、全体では盛り上がらず、けっきょく休止状態になって、いい機械を入れたのにみな入院患者用の手術室に移されてしまったのである。

一般病院でやるにしても、いまどき別ユニットでデーサージェリー部門作れる施設なんてそうそうないでしょうし、こういうことは日本の都会じゃ大学が音頭とらないとのりにくい。
大学教員のバイト先病院をつくって地元の先生と軋轢起こすより、よほどお互いのためになると思うのですがねえ。そういう、開業登録医メインのところなら、大学からバイトに行ってもそう顰蹙はかわないだろう。

田舎では、手術なんて面倒なことをするために病院があるんだからやっといてくれ、という感じでまあ、ありがたいといえばありがたいのですがね。

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