30歳前半眼科一人部長の迷い2011/11/11 22:04

こないだ勉強会に行ったら、都会のはずれの150床病院で一人医長させられてる30台前半の、医局では後輩に当たる先生がきていて、いろいろ話を聞いた。

彼のところよりも、もっと南の県庁大病院、そこは眼科医が5人以上いるのだが、その眼科部長がやめられて、開業医である奥さんの手伝いを週に3回ほどしつつ、写真撮ったりのんびりしているのだが、この、若医長君の手術指導に、きてくれるんだそうだ。
本来予定じゃない日でも難しい症例があったりしてお願いすると、出てきてくれて、あれこれ指図しながら角膜に水をかけたりしてくださるんだと。なんだかほほえましい。

人と接するのがお好きなのだろう。ありがたいことだと彼はいっていたが、おかげで病院でも立場がよくなり、経営陣から、ずっといてくれるならいろんな器械をもっと買ってあげるといわれたそうな。

さてここで、彼は、口ごもっちゃったのですね。骨をうずめる気はないのは仕方ないにしても、もしもっといい病院に動けるなら動きたいという色気は、歳を考えたら理解できる。

でもねえ、だからって、出て行く気満々だったら、誰も相手してくれないよ。

こっからが半分お説教。
結婚だって、どうなるかわからなくっても、プロポーズのときは一生愛すると誓うだろう。先々どうなるかわからないなんてあたりまえ。重要なのはいまとにかく居る場所を大切にするかってことです。ずっといるから、いい眼科にしたいから、そういって、許される範囲でいいものをそろえることをためらってたんじゃ、結局次だってないよ。できるだけのことをすればこそ、万が一出て行くことになっても、こんなにいい眼科をつくった次に来てくれる人に威張って手渡せると、胸が張れる。

せっかくもと大部長がきてくれてるんだし、できるだけのことをやらない手はない。なんせ、人の金である。


ところで、です。
そのもと県庁大病院の部長の後釜というひとが新部長として、大学から、やってきたのだが、この新部長、いろいろ研究しサテライト病院もつくりたいというのはいいのですが、5年ぐらいがんばったらどっかの教授選にでるとかのたまってるそうな。
5年もしたら出て行くと公言する人と、だれがまじめに、ローカルな仕事の話するだろうか。ちょっといけないですよねえ。いまのお前はここだけの女、そのうちいい女に乗り換えるよといっているのである。
大学に長いと、そういうことがわからなくなるらしい。

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