福知山線、例の事故のあったところでまた速度超過があり、今回は ATS が作動して列車は停止、運転手はそれを報告したそうな。
ちゃんと ATS は作動してるし事故もなくよかったやないかと思うのだが、ネットではわからないが新聞の文面はひどかった。前の事故の遺族の談話まで引っ張ってきたのだが、聖地で気がたるんどる、けしからん、なぜ公表しない、といった体のものであった。
ええかげんにせえよと思う。その場所で以前事故があったからといって、実際に毎日長い距離を走るものが、ほかの場所と格別にいつまでも扱っていられるものか。エラーを起こすのが人であって、いちいちそれを叩くのなら、日勤教育なんかしてた以前のJRの体制と、やってることはかわらない。
こんな文脈で紙面をつくってあらたにつるし上げの素材にしてしまい、遺族だからといってここで尻馬に乗って鉄道を叩いてみせるのを見ると、問題をシステムではなく個人のレベルでなんとかしようとする日本の文化の悪い面だなあと思う。
なんかあるたびに現場の努力でなんとかしましたという美談は、問題の先送りにつながる。それが積もりに積もって身動きが取れないのが最近の日本の制度の身動きのとれなさではないのか。
ただ、あえてガラパゴスよしとするなら、個人の責任の追及の果てに生まれる社会を見てみたいような気がしなくもない。現状ではまだ足りない(笑
世界史に日本が与えられる知的遺産というか教訓はもしかしたらそれだけかもしれないですな。
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20101028ddm041040155000c.html
鉄道トラブル:脱線事故現場、速度超過で進入 ATSで停止、JR西公表せず 毎日新聞 2010年10月28日
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